今月、8月納涼歌舞伎のお芝居としましては、第1部の『刺青奇偶』と
第2部の『修禅寺物語』この二つが所謂、本来の歌舞伎の演目ですね。

ですがこれらも、丸本時代物とは違い 明治に書かれた新作歌舞伎である事は
すでに何回も 書かせて頂きました。

さらに『修禅寺物語』に関しましては、3年前の2014年7月歌舞伎座で、
中車さんの夜叉王、月乃助(現喜多村緑郎)さんの源頼家、
私、猿三郎が下田の五郎を勤めさせて頂いた折に たくさん書かせて頂きました(笑)

詳しい事は3年前のブログをご覧ください。

下田の五郎は17歳のお役 この時、私 とうに還暦を越えて居り
立ち回りに息がつづかなかった事を 覚えております。

一応 戦後の記録を遡ってみましたが、過去に下田の五郎を勤めた時の
年齢で云いますと 私が最高齢だと思います。(笑)

そこへ行くと萬太郎さんは28歳、ご結婚も決まり 
意気盛んな下田の五郎はさすがに若い!(笑)

私も本音は、若い頃に演じてみたかった!(笑)
でも一応、筋書の記録に私の名前がある事はうれしいです。

まだ今月の筋書 見ていないのですがおそらくあると思います。
ないと悲しいなあ。(笑)



話題を変えて今月の『歌舞伎座捕物帳』


未見の方は ご注意ください。


歌舞伎座の舞台で殺人事件が起こり それに色んな人がかかわって参りますが
どこからともなく現れ こう云った週刊誌ネタの臭いを嗅ぎつけるのは
いつの世にも居る芸能ルポ・ライター

二時間ドラマでも 事件を追いかける主人公だったり、犯人だったり、
はたまた疑われつつも途中で殺されてしまったりと大活躍。

そんな芸能ルポ・ライター

ご多聞に漏れず ここでもあざとく登場致します二人の瓦版屋。
さしずめ今で云う 暴露ネタの二大週刊誌がモデルでしょうか?

その名も、升屋(ますや)と小見屋(こみや)

二人合わせてマスコミや!(笑) 

こういったところにも 今回の演目楽しみどころ(突っ込みどころ?)が
満ち溢れておりますので、是非とも一つでも多く見つけてくださいね。


今日の写真は歌舞伎座(舞台中で)で起こった事を書き出す二人です。

イメージ 1
 

向かって左が、小見屋の吉五郎さん 右が升屋の門松さん

短い場面ですがインパクトのあるお二人です。