昨日は、たくさんのみな様のトークショーへのお越し
誠にありがとうございました。

とりあえず、1回目が終わりホッとしております。(笑)

私の出番は、『名月八幡祭』だけですので昨日のトークショーの後は
オフと云う事になり、ゆっくりとさせて頂きましたが・・・。

段之さんは、出番の合間の忙しい中 お疲れの事だったと思います。
本当にありがとうございました。
あと二回よろしくお願いいたします。



『名月八幡祭』の2幕の始まり 美代吉のうちの場面で
私 呉服屋の重助と相対しておりますのが 美代吉の母 およし。
演じておられるのは 松緑さんのお弟子さんの尾上辰緑さん

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辰緑さんは、今の松緑さんのおじい様 二代目松緑さんのお弟子さんで
二代目さんから、初代辰之助さん そして今の松緑さんと
三代にわたって 仕えておられます。


私とは一つ違いで、劇団は違いますが長いお付き合いの間柄です。(笑)

それこそ若い頃は、二人で色んな所へアルバイトに行きましたっけ?
忘れました(笑)


私の関西在籍時代 菊五郎劇団のみんなとは、京都南座の顔見世や
南座での若手公演などの時にはよくご一緒 しておりました。

若手と云っても当時の若手で 吉右衛門さん 辰之助さん 
海老蔵(十二代目團十郎)さん 玉三郎さん と 今では座頭の方ばかり・・・
辰之助さんもご存命であれば 間違いなく座頭であられたでしょう。

辰緑さん 古い時代を知る数少ないお弟子さんとなりましたね。

幕が開く前には昔話などをよくしております。(笑)



それと美代吉のうちの場面でひとつ 面白いものを
発見しました。

玄関の三和土にぶら下がっている 大きな提灯。

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残念ながら2階3階のお客様には鴨居が邪魔になり見えません

また、1階席上手側のお客様でも 柱や障子 その他が死角になり 
1階席下手側の限られたお客様しか 見えないかと思います。

この紋 何かお気づきではございませんか?

そう、笑也さんの紋 ≪ひとつ丸に澤瀉≫です。

小道具さんに聞いてみました。
「なぜ 笑也さんの紋が入っているの?」・・・と

ここの提灯には、美代吉を演じられる方の紋がいつも入っているのだそうです。

ですからもし、福助さんなら≪祇園守り≫の紋
玉三郎さんですと≪花かつみ≫の紋が描かれるのでしょうか?

これは、笑也さんも知らなかったらしく 提灯の事を云うと
幕が開く前に確認して「ホントだ!知りませんでした。」
と 嬉しそうでした。

こんなところにも歌舞伎と深川の粋(すい)が表れておりますね(笑)
数少ない『名月八幡祭』のエピソードでした。