昨日のブログ『熊谷陣屋』の中の平宗清は、
頼朝と義経を助けてしまったがゆえに 自らの平家一門を滅ぼしてしまった!
と 云う苦悩を描いております。


人と云うもの、出会ったが故の出来事で 
人生が大きく変わってしまうことがございます。

源氏のようにある人にとっては、その事が大いなるプラスになったが、
その裏側では平家のように、宗清の取った行動で
滅びてしまうと云う マイナスの原因を作ってしまう場合も
ありますね。


昨日のブログのコメント欄で、人と人との出会いの事を
書かれた方が 居られました。

私も振り返ると、今までに色んな人との出会いがあって
今日の私があると 今さらながらつくづく思います。

通って来た道はみな、それぞれ違っていても 
今の人生に この人と出会ってなかったら その後の人生は
良しきにつけ 悪しきにつけ 全く違うものに、なって居ただろうな~と

そう思う人がたくさんおります。


沢山いる中で やはり 一番大きく私の人生を変えた、というか
今に至る「私」を作ったと言ってもいい方。



私は、20歳の時に三代目市川猿之助(現猿翁旦那)と出会いました。

この方に出会っていなければ、今の私はありませんし、
歌舞伎に入ってなかったら 何をやっていたんだろうな?
と 思うばかりです。

この出会いで 確実に私のその後の人生が変わりました。

20歳の時の分岐点、違う道を歩んでいたらその後の人生
私の事ですから 必ず落とし穴に落ちていたであろうと云う事は 
自分の性格として よくわかり 間違いないと思います(笑)

あの時よくぞ、この道を選んだものです(笑)


その後にも 沢山の出会いがあって、今この時がございます。

出会ったことによって、一時の幸せを得ましたが、長い目で見ますと
不幸に繋がってしまった出会いもございます。

ですが、その時の不幸があったからこそ、今の幸せに繋がるような
出会いがあった事も事実です。


全ての出会いが、よきにしろ、悪しきにしろ 今の私にとっては
必要な出会いであったことは 間違いないなと。

全ての出会いは 今の私を形成している 大切な出会いだったと。
この年になって感じます。

後悔よりも、そこから派生した分岐点の さらなる出会いへの感謝。


皆様、いろいろなことがあると思いますが、その分岐点、選んだ道は
決して間違っていないと 後から思えるような そんな「道」で
有ってほしいと思います。


弥陀六の事を考えながら ついつい 自分の事をも 考えてしまいました。

物語には描かれていない (宗清ではなく あえて)弥陀六にも、
この後のいい出会い、いい分岐点がありますように!