今日の楽屋のご挨拶の折、海老蔵さんから またひとこと頂きました。

「反響あった?」と(笑)

そら、ありますがな・・・(笑)


目に見えるコメント欄や訪問者数はさることながら 身内のあちらからも
幕内のこちらからも 色々な反響を頂きました。

海老蔵さん 私のような 歌舞伎界のいわば辺境のマニアックなブログに
ご登場いただきまして 本当にありがとうございました。

そして、海老蔵さんのご登場を機会に 私のブログにご訪問いただきました方も
また、今後とも よろしくお願いいたしますね。



さて、今日は 皆様大好き 澤瀉屋の人気者にご登場いただきます。


『雙生隅田川』におきまして、藤内(弘太郎さん)に命じて 
梅若丸をそそのかし 鯉魚の一軸に目を入れさせて 掛け軸から
鯉を放させた黒幕が、勘解由兵衛景逸(かげゆひょうえかげはや)

かげかげな名前ですが 全くかげには潜んでいない この方です。


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演じますは、われらが猿弥さん

『ワンピース』の黒ひげや、10月の『獨道中五十三驛』の赤堀水右衛門など
一門のお芝居での大敵には、なくてはならない人になりました。


悪役と云うか、大敵のお役が多くなってきた猿弥さんですが、
見るからに 憎たらしい敵役と云うよりは、どこか親しみの持てる敵役なのは、
この人の人間性によるものでしょうか?


その証拠には『吉野山』の逸見の藤太や『黒塚』の強力太郎吾、
『東海道中膝栗毛』の劇中劇狐忠信と 用人山田重右衛門など 
人の好い三枚目的な人物も得意としております。(笑)

まるで、段四郎さんの役どころそのものを、追いかけているような感じです。
追いかけることが出来るというのは それだけの実力があるからこそ。


数年前、猿弥さんの急病で 本当に急遽代役をさせて頂いたことがございました。

時間的に 余裕がなかった事、古典歌舞伎でなかった事などもありましたが
そのつとめておられた 台詞の量、台詞の難しさ、何もかもが、
代役初日はさておき、数日たっても なかなか歯がたたなかった事が 
思い出されます。


猿弥さんの様々な役柄、その安定感のあるお芝居には定評があります。 
それは、お客様が先刻ご存じですよね。
どんな場面に どんな役で出てきても 猿弥さんの安定感は 揺るぎません。


かって玉三郎さんが
「一家(お家お家の意)に一台 困ったときの猿弥さん」
と云う ほめ言葉を云っておられました(笑) 

本当にありとあらゆるジャンルのお役を不安なく演じられる器用な役者さんです。


それこそ2011年松竹座の上方歌舞伎の『幸助餅』では、
鴈治郎さん扮する幸助の女房おきみで、女形まで勤めておりました。

来月もお芝居だけではなく、『艶姿澤瀉祭』の舞踊も期待できますよ(笑)

今月の新橋演舞場、そして来月の博多座。
猿弥さんと共に・・・皆様のご観劇を心よりお待ち申し上げております。