昨日、世田谷パブリックシアターで猿之助さん主演『エノケソ』を
見に参りました。

が、その前に さらに歌舞伎座へ入ります前、あるお稽古場へ参りました。


10・Quatre公演『今、一太刀(赤穂浪人伝)』 作・演出は石橋直也。

スーパー歌舞伎セカンド『ワンピース』に於いて 大きなチョッパーと
インペルダウンの囚人ダズボーネスを演じた石橋直也くんです。


実は『獨道中五十三驛』巡業中の10月後半、猿之助さんのお食事会の時
思いがけず、彼が脳梗塞で倒れたと云う とんでもないニュースが
飛び込んでまいりました。

猿之助さんと 一緒におりましたので おそらくかなり早い時点で
その一報を聞いた形になります。

が、正直聞いたものの、皆 「え?どういう事?」状態。

どこに聞いたらいいのか、誰なら知っているのか、と云った感じで
ずいぶんと心配いたしました。


今は、彼自身も彼のブログで公表しておりますので ここでも書かせて頂きますが、
一時は言葉も出ず 右手も自由にならず・・・と云った状態と聞いていたので
正直 心配しておりました。

お見舞いのメールだけしまして できるだけそっとして居たのですが、
彼から返事が来まして 早めの病院とリハビリが功を奏して 4.5日で
なんとか動けるようになったと・・・。


それからふた月あまり、彼の状態、行動を皆様と同じように 
ブログでしか確認できない私でしたが そんな彼から私に、
時代劇の所作を 若い人たちに教えてほしい・・・と 
連絡を貰いました。

彼 リハビリを続けながら、年末の自作のお芝居の演出を病院から
外出の許可を貰い お稽古場と掛け持ちしていたのです。


昨日の事も、先月の末に彼から連絡を貰い開いている時間に・・・
と 頼まれた訳です。
そのお稽古場に向かい 発病後初めて彼と会いました。

見た目には普通の生活に それほどの支障もないくらいのその回復の速さに
驚きながらも、本人曰く 
「さすがに 細かいところまでは、まだ思ったように 体が動きません! 
そこで猿三郎さんにお願いしたいのです。」


と 云う事で 若い人たちに歌舞伎の所作 時代劇の動きなどを
歌舞伎座出勤前 およそ2時間にわたり 一緒にお稽古を致しました。


中には時代劇は初めてどころか お芝居も初めての様な人たちも居て
みんなで 「魚屋」「八百屋」「チンピラ」「侍」「娘」「浪人」「町人」など
江戸時代の雰囲気などを話ながら 動きをつけて参りました。


皆さん 熱心に聞いて下さりましたが、昨今 テレビ映画等で 
時代劇の少なくなったことを 嘆いておりました。
見る機会自体が 少なくなったのは 残念なことです。


今日の写真は、そんなお稽古風景です。

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魚屋さんの鉢巻の形や 着付け、半纏だけでなく、
伊達締めの様な紐を締める位置。

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八百屋さんの喧嘩などを見ている時の ただ立って居るだけの形 等。

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蕎麦屋さんのたすきの掛け方、侍の様な十文字のたすきをかけていたので、
料理人等は、これは片だすきですよ。等々

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侍の座り方など

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最後にみんなで集合写真を撮りました。(笑)

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ただ、直也くん 使命感に燃えるのは仕方ありませんが 
私には 近くに父や猿翁旦那など、同じ病気をした方がおります。
これから初日に向けてお稽古時間も長くなるので 彼にも
「あまり無理はしない様に・・」と、釘は刺して参りました。

ちなみに、石橋直也 作・演出の 10・Quatre公演。
お芝居は、12月21日~25日まで、

日程は 21日・22日は19・00時開演
23日・24日は13・00時 18・00開演の2回公演。
25日は13・00時開演の全7回公演。

場所はJR両国駅西口から徒歩3分、大江戸線両国駅から徒歩8分
シアターXカイ(両国シティコア1階)
全席指定で前売り当日券共に プレミアムチケット/6500円(最前列パンフ付き)
S席/5500円 A席/4500円 です。

今までの舞台で一緒になった 何人か人たちも おりました。
その他 若い人たち 総勢40数人。 

もしお時間の都合の取れます方はぜひ 見に行ってあげて下さいませ。