さあ9日初日の『8月納涼歌舞伎』も もうあと1日 
明日28日が千穐楽です。


1「月」から12「月」まで暦では「月」の字を使います。

これは現在は 太陽を基準にした 太陽暦を使用しておりますが、
江戸時代まで、正確には明治5年12月2日(陰暦1872年12月31日)まで 
暦は 月を基準とした太陰暦でした。
そこから来ているものです。


また、「月」と云う字が入った漢字に「朔」と云うのがございます。

朔(さく)、月と太陽が同じ方向に有って 見えない状態。 
現在では新月の事です。

ここでは難しい事は省きまして・・・ 
月の第1日 始まりの日を 朔(さく)といい、
さらにこれを「月立ち」と申します。 
これが1日を「ついたち」と呼ぶことの理由なのです。


今でも風習として残っている「朔」と云いますと、
8月1日の八朔(八月朔日)。

昔のこの日は農民たちの感謝の日で「田の実の節句」と申し 
日ごろ世話になって居る(頼み合っている)方々に 
贈り物をした日なのだそうです。

遊郭の吉原などでも、お客様に対して この風習はあったそうです・・・。

現在でも 京都祇園などで ご挨拶回りの風習が残っております。
(ただし、新暦の8月1日に行われます)

また、ミカンの「はっさく」は八朔の頃に 食べごろを迎えたので
この名前がつきました。

案外、まだ残っているようですね。



また、8月15日は「中秋の名月」 「十五夜」と申しますね。

ただ、この「十五夜」は満月をさすのであって、必ずしも
15日と云う訳ではありません 

また、8月に限らず毎月の月の満月も十五夜と申します。


ですが、この次の日の「十六夜」は 中秋の翌日、8月16日の夜の月だけの事!
十六夜と書いて《いざよい》と申します。


これは十五夜の満月に対して 次の日は少し遅れて月が上るために
月が満月に対して ためらう? 「躊躇(ちゅうちょ)する」?
この文字に う・が付きますと 「躊躇う(いざよう)」となり、
これが十六夜(いざよい)の語源です。

昔の言葉は、なんと風情があるのでしょうか?


今月 女旅芸人として登場している 十六夜。

イメージ 1


演じますはもちろん 上方歌舞伎界のホープ  中村壱太郎さん

この十六夜に、躊躇う様に ちょっかいを出す弥次さん喜多さんですが、
その十六夜の○霊たちに、度肝を潰し 右往左往するふたりを
結局 梵太郎(金太郎さん)と政之助(團子さん)に 助けられたと云う事が 
後の話から分かります。



壱太郎さんの十六夜 ラップ調の回転木馬にも登場しておりますよ(笑)

本当は8月16日にこの話題をブログにしたかったのですが、
その時にはまだ 壱太郎さんの写真が間に合いませんでした(笑)

壱太郎さん お忙しい中 ご協力 ありがとうございました。