6月、歌舞伎座公演も20日を迎え 数えるだけになりました。

ただこの後7月、8月も このまま歌舞伎座に居りますので、
いつもの千穐楽を迎える気分とは少し違います。(笑)

3か月連続、歌舞伎座出演は 私 初めてです。

お蔭様で この年になっても初めての事が多く 毎日が新鮮な
気持ちでいられるのは、嬉しい限りです。

先日、7月のお役の通達が会社よりございました。

私は昼の部の『柳影澤蛍火』と夜の部の『荒川の佐吉』に
出演させて頂きます。

本日、その台本を歌舞伎座で頂きました。

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ほとんどの方が、出た事のない『柳影澤蛍火』

これは徳川の五代将軍 徳川綱吉のお側用人 柳澤吉保が、
一介の浪人の倅から、権力に上り詰め やがて・・・のお話。

初演は1970年5月の国立劇場で 主演は三代目、實川延若さんでした。
(今回は市川海老蔵さんの 柳沢吉保。) 

この時、猿翁旦那(三代目猿之助さん)が 護持院隆光でした。
今回は猿之助さんが勤められます。


その後、1976年8月 ある程度配役が変わり大阪中座で再演されました。
主役の吉保は延若さんですが、護持院隆光が 富十郎さんに変わりました。


実は私 この時にこの演目に 出させて頂いております。
もちろん名題下の、まだ24歳の青年時(笑)
まだ松岡延夫の 本名で舞台に出ていたころの お話です。


さらにその後 中村橋之助さん主演で2013年7月大阪松竹座で
再々演されております。 

上演されたのは、後にも先にもこの3回だけ! 



今回 まるっきり配役が変わり 来月が4回目の上演となる訳です。

私はこの『柳影澤蛍火』では 幕切れ近くに登場します、
旗本小栗左京と云うお役。 

この演目に複数回出演している役者は 多くないと思います。
国立劇場の初演時に 寿猿さんが出ておられますので・・・
現在の澤瀉屋では、私と寿猿さんくらいでしょうか?この演目を知っている人は。

また詳しい事は 来月書かせて頂きます。



もうひとつの『荒川の佐吉』は、真山青果さん作の珍しい任侠もの。

これは色んな方が演じておられますが、猿翁旦那も得意とされ演目。
私も何回となく この作品に出演させて頂いております。

私のお役は、今から21年前、1995年7月に勤めさせて頂きました
櫓下の源次、久しぶりに同じお役を勤めさせて頂きます。(笑)

もっとも21年前のこのお役 本来は名題さんのお役でして
猿翁旦那は、抜擢として名題下の私に つけて下さったお役なのです。


今回は猿之助さんの荒川の佐吉に、新しい気分で勤めさせて頂きます。

来月も、よろしくお願い申し上げます。