トニートニー・チョッパーは、人間の言葉を話すトナカイ。
ではタイトルの猿は・・・?(笑)

今月の『ワンピース』でのチョッパー役。変身後の大きなチョッパーは
ご存知 石橋直也くん

小さなチョッパーは、序幕シャボンディ諸島で登場する際は
ほら吹きウソップが抱いております、ぬいぐるみのチョッパー。

そしてインペルダウンの監獄で、瀕死の状態で、横たわっているルフィに
病を治すために 頭の中で語り掛ける重要なチョッパーは猿(さる)くん

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昨年10、11月の新橋演舞場でのこのチョッパーのお役は、
日下部大智くんと 三瓶由騎くんの ダブルキャストでした。

実は今月の『ワンピース』このチョッパー役は 日下部くんなのです。

日下部くんは今月から、猿之助さんの、お弟子となり その名も、
市川 猿(いちかわ さる)と云う芸名に変わりました。

今月がそのお披露目の月。

ですから初日から25日まで 昼夜にわたり 一人でこのチョッパー役を勤めており
夜のカーテンコールにも出演いたしております。


この子役さんの制度、歌舞伎に限らず演劇等で 劇団や俳優養成所の
子役さんをお借りするとなると、万一の事を考えて ダブルキャストとなり、
夜は9時までに劇場を出られる体制でないと 時間的に舞台に出演できません

これは、労働基準法の子役さんに関する制度などで決められている法律。

ですが、役者の家に生まれた人や これから舞台俳優を目指す子役さんは
この比ではありません

ですから、すべての出番 ダブルキャストではなく全部を一人で勤め
必然的にそのお役の責任が生じます。

たとえ子供でも、役者の家の生まれや 舞台俳優を目指すとなれば
そのためにそこは、大変厳しくなって参ります。 

猿くんは あえてこちらを選び 役者道を進むことに決めたようです。
それも、部屋子ではなく 名題下。

あえて一番下のお弟子と云う立場を選びました。

お母さんもびっくりされたでしょうね。

ですから楽屋でも もう大人扱いで子役さんの部屋ではなく 
みんなと一緒に入っており 化粧前も澤五郎さんや 郁治郎さんたちと
並んでおります。

さすがに楽屋口までの送り迎えまでは お母さんと一緒ですが、楽屋 舞台は
もう、一人でお化粧をして 私たちと変ることなく、舞台に立っております。

4月は、新5年生になる猿くん

私たちでさえ厳しい歌舞伎の世界、飛び込んできた勇気には、敬意を表します。

もう、いくつ下なのかは 正直数えたくないですが、
同じく歌舞伎役者として 同じ仲間として 手と手を取っていけたらと思います。

頑張れ!猿君