お休み2日目、まだ気持ちは『ワンピース』から抜けきらないのですが、
もう そんな事は言っておられません(笑)

今日は、金曜日と云う事もあり 私も今日 定期的な病院へ行かなくては 
またお稽古が始まってしまいますので 午前中は いつもの病院へ。
(こんな事に 時間がとられるのですよ・・笑)

午後からは 1月に シアターコクーンで出演させて頂く舞台『元禄港歌』の、
明治座版の記録DVDを見ておりました。

主人公 段田安則さんが演じられる信助は 当時、平幹二郎さん 
宮沢りえさんの初音は 富司純子さん 
猿弥さんが演じられる平兵衛は金田龍之介さん 
そして猿之助さんが勤められる糸栄は 藤間紫先生が演じられておられます。


平成11年3月 蜷川幸雄演出 明治座公演『元禄港歌』(千年の恋の森)

私 この時、明治座まで見に行きました事を覚えております。
その後?かな?大阪の近鉄劇場でも ほとんど同じ配役での上演がございまして、
大阪の実家にその折のパンフレットが あるそうですので(笑)
近々取り寄せる予定にしております。


もう16年も前になりますか・・・。


この年、平成11年の3月は、4月から新橋演舞場 スーパー歌舞伎『新・三国志』シリーズの
初演にあたり 蒲生のお稽古場で 連日 お稽古の最中でした。

1日だけお稽古、お休みの日に際し 一門で明治座まで観劇に参りました。

大阪の実家には ある程度の記録が載っているであろう パンフがあるのですが
現在ネット上では この『元禄港歌』に関しましての 系統立った公式の記録は
見つけるのが 難しいみたいです。

ちょっと探しましたが 一覧になっていますのは、ない?のかな??
見つけきれなかったのかもしれませんが、断片的な情報で失礼いたします。



1980年『元禄港歌』初演時は 太地喜和子さん 平幹二郎さんで上演され 
糸栄は嵐徳三郎さんが演じられました。

その糸栄のお役を 私達が見ることが出来ました明治座の時は 紫先生が勤められ 
今回は猿之助さんが勤められることになりました。

『ワンピース』のルフィとは まったく違うお役に挑戦です。



DVDを懐かしく拝見しながら 紫先生 金田龍之介さん 

記録としてこうして残されております お二人。


私にとりましては 本当にゆかりの深いお二人でございます。
大好きなと申し上げますには 恐れ多いのですが 本当に色々なことを教えていただいた
お二人でございました。


もちろん このDVDは一般公開のされない内輪のものですが、それでも
見る事の出来る人は 今後も資料として見られる訳です。

不思議ですね、大好きなお二人が 生き生きと演じておられる資料映像を見られる。
出演する舞台であると云う以上に 感慨深いものがございます。


舞台は水物・・・とは申しませんが、ある意味 その時にご覧になった皆様だけのモノです。
それは 今現在でも変わりはございません。

『ワンピース』の一日一日 それぞれの舞台が、その時に劇場にお越しくださった皆様と
作り上げてまいりましたものですので、一日として 一回として 同じものはございません。


ですが、同時に、ある一定の条件下では 私たちにとりましての「記録」と云うものも
存在致しえます。
これは、少し前には 考えられなかったことではないかと思います。


一応、念のために・・・御説明致します。
「記録」のための「収録日」は私達には知らされておりますが 原則一日だけ。
その映像が世の中に出回ることはございません。

上演いたしました「記録」としての 映像になりますし 私達役者でありましても
おいそれと 見られるものではございません。




そんな記録日 変な話 公演日は25日間でも、収録日はたった1日。 
台詞他を間違えると それが残ってしまう怖さを 改めて感じます。


そういう貴重な一日の公演を切り取った『元禄港歌』

今はおられないお二人のお芝居を 懐かしく拝見いたしました。

思えば、2009年3月、紫先生がお亡くなりになり、一門が悲しみに包まれている最中、
たった4日違いで 金田龍之介さんも お亡くなりになりました。

この年の3月は つらい3月でございました。
お2人の、そして初演の徳三郎さんの思い出は また機会がございましたら お話させて頂くことも
あるかと思います。


ですが、こうして お2人の舞台を映像で見られることに感謝いたしながら
1日からのお稽古に 臨みたいと思った次第です。