昨日のブログ『ぢいさんばあさんの隠し味』の中で、舞台での隠し味の話を
書かせて頂きました。(笑)

舞台上における隠し味! おわかり頂けましたでしょうか?

桜の木ひとつでも お分かりになるとお芝居の楽しみが
ひと際 増す事と存じます。


それを踏まえまして・・・

実は、昨日のその本文全体の中にも もうひとつ隠し味を入れておいたのですが、
お分りになられましたでしょうか?


コメント欄で、どなたかがご明解されるか?とは 思ったのですが・・・(笑)

残念ながら 言及されました方は おられませんでした。

私としましては ちょっとだけ してやったり! な気分です(笑)



答え合わせが 悔しいと思われます方は この時点で 昨日のブログをもう一度(笑)

ですが、もう時間切れです(笑)



くどいようですがこの『ぢいさんばあさん』の初演 1951年(昭和26年)7月。

東、歌舞伎座 
西、当時の千日前、大阪歌舞伎座(現ビックカメラ) 



その舞台のこの時の配役、

東が初代猿翁さんと三代目時蔵さん 
西が十三代目仁左衛門さんと二代目鴈治郎さん


この4人の方々によりまして 『ぢいさんばあさん』という、
後にまで続きます名作が 産声を上げました。



今月6月、博多座の『ぢいさんばあさん』の舞台 中車さんと扇雀さん

来月7月、松竹座の『ぢいさんばあさん』の舞台 仁左衛門さんと時蔵さん


お気づきになられましたでしょうか。



配役、シャッフルされてはおりますが、奇しくも64年の時を経まして、初演時の

「東」の初代猿翁さんの曾孫である 九代目中車さんと、
「西」の二代目鴈治郎さんのお孫さんの 三代目扇雀さん

が博多と云う地で。


「西」の十三代目のご子息 十五代目仁左衛門さんと 
「東」の三代目時蔵さんのお孫さんにあたる 五代目時蔵さん

が大阪松竹座の地で。


初演時の四名の血筋の方が、連続してこの『ぢいさんばあさん』の舞台を
勤めて(7月も含めて)おられるのです。



美濃部夫妻 伊織とるんの37年ぶりどころか 伊織とるんのご子息 孫 曾孫の世代が
64年ぶりに・・・。

会社がこれを 狙ったかどうかは定かではありませんが・・・(笑)
これは珍しい事ではないでしょうか?



ただ、東京歌舞伎座ではまだ上演されていない中車さんと扇雀さんの『ぢいさんばあさん』

関東のほとんどの方は、まだご覧になられていないのが、残念ですね。

今月、ご観劇になられた方は是非 7月松竹座の『ぢいさんばあさん』のご観劇も
ご予定され 見比べてみてはどうでしょうか?(笑)



歌舞伎とは本当に長い歴史の熟成を感じさせ、一瞬の舞台で燃焼されるもの!
ですが、一方ではまた 脈々と受け継がれていくもの。

それを感じさせる、64年ではないでしょうか。


如何でしたか? 『ぢいさんばあさん』のもうひとつの隠し味?(笑)


実は私も、この事実を 昨日のブログを書いております時点では 気づいておりませんでした。

アップしましてから、色々と校正や何やかやで 読み返しておりまして、
あれ???と気づきました次第です。


その時点で、昨日のブログに文章を足しても良かったのですが、
どなたか気づかれるかな?と
いわば 興味津々で 今日のブログとさせていただきました。


今月、来月の『ぢいさんばあさん』の 舞台を勤めておられます皆様の おじい様(お父様)方、

恐らく、目を細めながら 64年ぶりの曾孫、孫、子たちの舞台を見ているように感じられてなりません。