私は,今さら改めて云う事もなく 市川猿翁旦那の弟子です。

私はおもだかや一門の名題の一人として、存在しておりますが、
私自身が弟子をとれる立場ではありません

ですが、今月 弟子ができました。

もっともこれは『芸道一代男』の中の 市川蝦十郎としてですが・・・。(笑)

後にも先にも、私が公私ともに、弟子をとるというのは初めてです。
公と云ってもさすがに 舞台上の事ですが・・・。(笑)

私ですら一瞬の台詞で 舞台から消えて行く市川蝦十郎。

その後に付いてくる弟子のお役は 正直可哀想でもあります。

このお役、台本には蝦十郎の弟子 としか書いておらず、
名前は果たして・・・、蝦之助?蝦蔵?(笑)

風呂敷包みをもって出て 私に付いて一緒に引っ込みます。

勤めてくれて居るのは 猿之助さんのお弟子さん

市川郁治郎さん

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彼は2012年2月の博多座 市川亀治郎最後の公演で 舞台中 お客様に紹介され
その年6月 猿之助襲名公演の時に 市川郁治郎の名前を頂き 
正式に猿之助さんのお弟子になりました。

出身は、福岡県飯塚市だそうで博多からはすぐご近所になりますね。
ですが今月は、出番の関係で 故郷まで帰る時間はないそうです。
残念ですね。

猿之助さんのご一門 お弟子さんはたくさん居られますが、
お父様の段四郎さんからのお弟子さんが多く
郁治郎さん 猿之助さんのお弟子さんとしては 
初めてのお弟子さんではないでしょうか? 


郁治郎さん、お弟子になる前にも歌舞伎の舞台で一緒になったり、その後に
全然別の私が見に行った舞台に 出ておられたりと、ちょっとしたご縁がございました。


そのご縁がどう作用したのか???

猿之助さんのいない今月の舞台で 私の弟子の役を勤めて下さっております。
いい師匠であったらいいなと、他人事のならぬ私事なのですが 他人事のように思っております。

郁治郎さん、きっと、井筒から出て行った後の私を 必死に追いかけたことでしょう。
後半の舞台も、よろしくお願いいたします!