今日は話題を少し変えまして 私のマニアックな分野のお話を・・(笑)
マニアックなだけに少し長文となります事 お許しくださいませ。



先年、太平洋戦争当時の『戦艦大和』の残骸が沖縄沖で発見されたとの報道があり 
今度はフィリピンのシブヤン海海底で『戦艦武蔵』の残骸が発見されたとか・・・?

『戦艦武蔵』太平洋戦争中の昭和19年(1944年)10月下旬。

すでに敗色濃厚となった日本。 その時フィリピン・レイテ島沖の
アメリカ艦隊を目指して 進んでおりました連合艦隊の中の一つの艦が
武蔵で、撃沈された所がシブヤン海です。 

よくぞ見つかったと思いました。


この時 日本の空母部隊はほとんど壊滅状態で 飛行機の援護を持たない
艦隊はあっと云う間に攻められ 武蔵は孤軍奮闘で 9時間ほど敵航空機と
戦っておりましたが、アメリカの物量の前になすすべもなく 主砲の46センチ砲も
敵艦隊に撃つこともなく 沈没致しました。

このレイテ沖海戦で 日本の連合艦隊と云われる軍艦組織は壊滅致しました。

武蔵は 戦艦大和の2番艦で同型艦です。 当時世界最大の2隻の戦艦。
『大和』と『武蔵』


ここで面白いのが、この2隻 戦争前に極秘で建造されていたので
この当時 世界の国々で いや日本の中でも 一部の人しか その存在を知らない事でした。

戦後になって ああ こんな戦艦があったんだと云う事が分かり 
記録で、世界でも注目したのですが、開戦前に人知れず世界最大となり 
終戦時には 既に沈没しており 何の働きもなしえなかった 大和と武蔵。

戦後、ピラミッド 万里の長城と共に 世界三大無用の長物と云われ
その汚名が残りました。

それが 今、見つかったと。

いわゆる「億万長者」と云われる人が それを探していたということですが、
色んなことをさておきまして・・・

よくぞあきらめずに 探し続けてくれた、探し当ててくれたと 思います。




もうひとつ話は違いますが、先日 テレビで放送されました『永遠の0』

私 この作品、本では2,3回読みまして、先年岡田准一さんが主演しました
映画も見せて頂きました。

岡田さん この映画で日本アカデミー主演男優賞を受賞いたしましたね(笑)
素晴らしい出来栄えでした

そして今回のテレビ版では 向井理さん主演で 3日間 
およそ7時間の作品として 放映されました。  

これも全編 録画して見せて頂きました。


映画とテレビドラマ、まず土俵からして違います。
2時間半と7時間、時間としても 描ける範囲が 全く違っております。

ですので、比べるのは全くナンセンスなことと云うしかないのですが、
映画の2時間半よりは 7時間のテレビ版の方がやはり原作に近く 
「物語」としては、原作を読んだものにとっては うまく描かれていたように思います。

映画で「この場面ないのか」「この人いないのか、残念」と云った部分までも
割合原作に近く 描き切れていたのではないかと思います。

逆に申しますと あの膨大な物語を よく2時間半の映画にしたものだと
(確かに書ききれていなかったので 残念な部分はございましたが)
映画の手腕にも 感心致しました。

短く致しますのも技術ですよね。



それぞれの役につきましては 自宅で喧々諤々(笑) 家人と議論致しましたが、
これは、それぞれの感じ方もございますでしょうし、ファンの方の贔屓もあり・・・

先に演じたほうが得な部分もあり・・・難しい所でしょうね。


私も、この役はこちらの方で、こっちは この人で・・・と、できるものならの
黄金の配役もございますが、ブログには 書きません。



歌舞伎も恐らくそうなんでしょうね。

○○さんの この演目、今度は●●さんで同じ演目。

相手役が違う、周りが違う、それぞれに楽しみながら 見比べていただくのも
演劇の楽しみ方なのですから。



さて、この0(ゼロ)と云うのは やはり太平洋戦争中で使用された戦闘機の事です。

正式名称 零式艦上戦闘機。 日本皇紀2600年(昭和14年)に
試作機が完成したので この末尾のゼロを取って 零式戦闘機。

この飛行機も極秘で開発され 完成時にも世界の人たちは誰も知りませんでした。
この飛行機が知れ渡ったのは 昭和16年12月8日の悪名高い 
開戦前のだまし討ち 『真珠湾攻撃』

アメリカ軍は、日本にこのような優れた性能のを持つ戦闘機を作る技術はないと
たかをくくっておりましたが 真珠湾で見た時は驚いたそうです。

暫くの間は、このゼロ戦 向かうところ敵なし 無敵を誇っておりました。


『永遠の0』 この作品を読むにつけ 見るにつけ 飛行機には何の責任もないのに
悪名高き戦闘機となっております。

この作品の中で主人公 宮部久蔵が呟きます。(以下 原文通りではありませんが・・) 

「驚くべき小回りな旋回性能 航続距離 3000キロ 
7時間にわたる飛行を可能にした名機。 しかし名機ゆえに無理を強いられる。 
操縦するのは人間だ! 7時間3000キロの飛行なんて 普通の人間が
耐えられる操縦時間ではない。それも間に戦闘を交えた飛行で・・・。」と


そりゃそうでしょ! 

平地を走っている自動車でさえ 連続7時間なんて走行は 無謀すぎます。
まして 止まれば落ちる飛行機で・・・。眠る事もできません

でも当時のパイロットは反対する事もできず そう云った戦闘を強いられたそうです


このゼロ戦も開戦時は 空の王者でした。 
もっとも性能もさる事ながら それを操縦する当時のパイロットが超一流だったからですが・・・。

そのパイロットたちも無理を強いられたせいで どんどん減って行きました。
減っていくと云うのは 亡くなって行くと云う事。

そして、4年後の終戦時はこのゼロ戦も 時代おくれな戦闘機となっていたのです。


戦争の4年の間で、日本の性能に追い付け追い越せが合言葉だったアメリカ。

その教訓で終戦時には 戦艦 空母 飛行機の性能も保有数も 
工業力に於いて 彼我が大逆転を遂げておりましたのは 周知の事実です。

もっとも、日本も敗戦から よくぞここまで発展したなと 戦後の生まれとして思います。



戦後70年で日本は平和になったとは云われて居りますが、でもその戦争は
まだ世界のどこかで 起こっております。

どこかにある、悪の魂が入ったパンドラの箱。

誰もが開けてはならない パンドラの箱。


開けてはいけないと思っておりますが、開ける人は なんだかんだと それらしい理由をつけます。

開けても仕方ないかなと 思ってしまうのが パンドラの箱。
開けたくなりますよね。 


ごめんなさい、ちょっと自分の世界に入り過ぎてしまったかもしれません。
戦争そのものは いけないことだと思いますが、「戦史」には新旧を問わず、興味がございます。

私は大学には行きませんでしたが もしお金と頭に折り合いがつきまして、
進学できてましたら 恐らく史学科で「戦史」を研究していたことでしょう。



~~軌道修正~~

ちょっと世界は違いますが、お芝居の世界では、これを開けたところから「物語」が始まります。

ネタバレではございませんが、過去のネタばらしを 1つ。



スーパー歌舞伎『カグヤ』では 月の世界の「カグヤ」が 月に咲く花園の世話をせずに
枯らしてしまったことから 人間界に落とされます。

その花は・・・

人間界で一つの「恋」が実った時に咲く 一輪の「花」
その花が枯れない様に 花園の世話をするのが、役目。

それを枯らしたということは・・・

『カグヤ』には こんな発端がございました。



さて、今回のスーパー喜劇『かぐや姫』でも「かぐや姫」は あることをいたしまして
地球に落とされました。


果して、かぐや姫は何をしてしまったのか、その結果どんなことが 起こったのか、
そして、それをどうすることによって・・・


それが、物語の中では 描かれております。


ご覧になられました皆様、このあたりをご理解いただけましたでしょうか?
まだの皆様、このあたりに 是非御注目の上、ご観劇いただけましたらと思います。