今日は節分。 来年の事を云うと鬼が笑うのに 今日は鬼が追いかけれて 可哀想でしょうか?(笑)

でもこの場合の鬼は 病気であったり 禍であったり 不幸であったりの表現、
追い出さなくては 自分に影響しますから、大いに豆をまきましょう! 

でも私ども 豆もまかず、恵方巻も食べずに 夕飯はちらしずしとサバの塩焼き!
微妙に違う夕飯を今日頂きました(笑)

さて 節を分ける節分 毎年2月は 色んな意味で思いの深い月です。

昨年の2月はスーパー歌舞伎セカンドのお稽古、
その前は笹塚ファクトリーにての 石橋直也作の現代劇『舞姫』の公演。

その前も染五郎さん 猿之助(亀治郎)さんのル・テアトル銀座での
『お染の七役』と『女殺油地獄』等々 

2月は 本公演ではなく それこそ実験的な公演が多かったです。
  

今でこそ、1年12ケ月、あらゆるところで 歌舞伎公演が
興行されるようになりましたが、私のまだ若い頃は、関西で2月に
歌舞伎公演を行われる事は 本当に稀でした。


現在も松竹座では四代目中村鴈治郎襲名公演が 2ケ月目で上演されております。
猿之助さんも 参加されての二月であっても歌舞伎の公演が当たり前の様に行われて居りますが、
大阪だけで云いましても 過去には 歌舞伎公演は 中座で年間2か月くらいでしたでしょうか?


その昔ある時代では、 東京歌舞伎座でも歌舞伎が興行されたのは年間、8か月くらい。


その後の4か月は、中村錦之助さん 大川橋蔵さん SKD 三波春夫さんと云った
私たちにとって 所謂 「色もの」と云う公演が行われていたのです。


東京において明治座や芸術座と云った他の劇場でも 座長公演と云われる
お芝居が数多くありました。

それこそひと月公演と云いますと、杉良太郎さん 里見浩太朗さん 三木のり平さん 林与一さん
女優さんでは山本富士子さん 山田五十鈴さん 杉村春子さん 森光子さん  

その他、歌手の方のお芝居もひと月 しょっちゅう上演されて居りましたね。


今では歌舞伎公演こそ12か月 毎月上演されて居りますが、こういった
ひと月、個人の公演で劇場を開けられる方が 本当に少なくなって参りました。

だいたい、座長さんと呼ばれる方も一つの演目で東京、名古屋 大阪 と
プラス地方の公演で持ちまわっておられました。


明治座さんもここ数年は 逆に歌舞伎公演が多くなり 先に挙げた方々の公演が
少なくなってきたのは 寂しい限りです。


私も以前は山本富士子さんの公演 林与一さんの公演 村田英雄さんの公演など
歌舞伎のお芝居がない時に 多く出させて頂きました。

一時代を築いた人たち・・・・。


江戸時代から 明治にかけて 戦前から戦後にかけて、 あえて新歌舞伎となり 
さらに新派 新国劇 新劇となって 歌舞伎は危機と云われながらも
その時代をなんとか 生き延びてきた演劇であり芸術でした。
 

歌舞伎は、やはり伝統芸能でありながら 古典復活狂言 スーパー歌舞伎や平成中村座、
若手の進出などで、現在では革新的な演劇として 変化を遂げて参りました。

また浅草歌舞伎 六本木歌舞伎 等々 その地元との融合が成功を遂げて
ありとあらゆる分野に 歌舞伎のその業績を拡大して行った事になりますね。 


他の演劇より 歌舞伎の変化の方が、時代にあったものであり、その時代を逆に取り入れ
現代と云う時代に合わせて、変化を続ける土壌があったのでしょうか?

2、8(にっぱち)といい、歌舞伎の公演がないと言われた のももう昔の話?

今月は、歌舞伎座、松竹座、博多座、そして六本木で歌舞伎が上演されております。
短いですが、システィーナ歌舞伎もあることを考えますと、
本当に 凄い時代になったものだなと思います。


歌舞伎役者さんではない方の 座長公演、歌手の方の座長公演は減ってしまいましたが、
その分、若い歌舞伎役者が 座長?座頭?となりまして また新しい舞台を作り上げて
行っておりますのは、頼もしいものです。

新しい風が吹いておりますね。


皆様が沢山の舞台を見に行ってくださいますように・・・

私たちは、ちょっと出遅れ感?(笑)もございますが、明後日からお稽古が始まります。

今度は歌舞伎だけではなく いろいろな分野の方とのコラボレーション。

さて、どんな風が吹きますか。楽しみです。