今日は、来年お正月の『壽初春大歌舞伎』公演の顔寄せ。

歌舞伎座の楽屋内での松、お稽古場で執り行われました。


1月公演の出演者の全員集合の後に頭取さんの
「只今より 壽初春大歌舞伎公演の顔寄せを執り行います。」の発声の後に
「狂言名題をご披露申し上げます。」と あり 
続きまして 狂言作者さんの 昼の部 夜の部の演目の読み上げとなり 
最後に 一本締め。


この後 松竹副社長さんの、来年度は松竹誕生120週年となる、記念の節目とのご挨拶。
この時期 決して景気がいいとは云えない中 初春から切符の売れ行きは大変好調です・・と
お話しがございました。


毎月 各劇場各場所では 執り行われる顔寄せですが、初春の歌舞伎座の顔寄せは
やはり 一味違います。(笑)

まして新生歌舞伎座では 私は初めて・・・。

おもだかや一門での襲名公演を終え 新しく出発する一門、その門出に相応しく
大一座での顔寄せです。

高麗屋 播磨屋 大和屋 中村屋 澤瀉屋 成駒屋 瀧乃屋 萬屋  等々、

さすがにこれだけ並ぶと 壮観でした。  


成田屋と、澤瀉屋の半分は新橋演舞場 音羽屋は国立劇場 西の成駒屋と松嶋屋は大阪松竹座と
分かれてはおりますが、それだけ お正月も各座で歌舞伎が開くと云う 喜ばしいことです。 


まだ、年末でのお稽古ですが 気分はもうお正月(笑)

先月とは違う 歌舞伎座の楽屋の部屋へ 化粧前を引越しさせ(笑)
また久しぶりに お会いした人たちとの一緒の楽屋。 

播磨屋さんのご一門に 私一人が澤瀉屋の楽屋ですが、このあたりも気分が変わり 
楽しい楽屋となりそうです(笑)


1か月ぶりにお会いした猿之助さんと、お弟子さんたち 歌舞伎座でのご一緒は初めてです。

そこに團子ちゃんも居て、顔寄せには並べませんが 中車さんも廊下から
團子ちゃんの大一座での顔寄せの姿を 目を細めてご覧になっておられました。(笑)


その後 お稽古となり『女暫』の團子ちゃんの出番。

茶後見として、玉三郎さんに花道上でお茶を持って行くだけの所作ですが、
やはり大一座の中でのお稽古ですので かなり緊張していたみたいです。

それを脇からご覧になっている中車さんはさらに緊張している様子。(笑)

玉三郎さんは逆ににこやかでした。



お稽古が終わってから中車さんに「ご自分が出ておられる方が まだ楽でしょ?」と
伺いましたら、

「おっしゃる通り!11月の明治座と云い 今回と云い 逆に気持ちが 休まりません!」
・・・と(笑)

でも中車さん 澤瀉屋のうちに生まれながら 今までご自分ができなかった事を
團子ちゃんに託しておられる姿を見て 胸が熱くなりました。


私もそう云った意味では 團子ちゃんと 同じ舞台に立たせて頂くのは初めてでしょうか?

たとえば「ヤマトタケル」など同じ演目ということは 今までにもございましたが、
同じ場面に一緒に、と云う意味では 初めてです。


明日は総ざらい まだまだ年末のお稽古は 明日も続きます。