『獨道中五十三駅』のお芝居も 今日が終わってあと10日。

お芝居で云うと、大井川を越えたあたりでしょうか?(笑)

大きな山場(川場・・? 笑)を 一つ越えまして、一安心するまもなく、ここから先がある意味一番きつい!

所謂 箱根あたりですね。 何とか、無事にお江戸日本橋にたどり着けますよう、座中一同頑張っております。

お江戸に着いても さらに陸奥への五十三驛?を思わせる 来月明治座のお役のお達しも 今日ございました。(涙)
その事はまたいずれ・・・(笑)



さて、ここにも 京から江戸に向かって旅をする二人連れがおります。

他の人たちは それぞれ 目的を持って旅を続けておりますが、どうもこの二人は 違うみたいで、
江戸に帰ろうとしているみたいですが、出発地の京で スリに遭い  
もうすでに有金は無く すっからかんの様です(笑)


登場した途端に 「腹減った~」の台詞。 

この二人に これほど似合う台詞もないでしょう(笑)



今日の写真は 弥次さん 喜多さんのふたり 猿弥さんと 弘太郎さんです。

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今までの、弥次さん喜多さん

初演は、中村屋コンビで 四郎五郎さんと助五郎(源左衛門)さん

門之助さんと右近さん、月乃助さんと猿弥さんのコンビもありました。

その後 弥十郎さん 猿弥さんのコンビ 

御芝居は違いますが、『東海道中膝栗毛』と云うお芝居の中では 右近さんと 月乃助さんのコンビも。

そして、笑三郎さんと春猿さんの 弥次喜多女房のおやえとおきちのコンビ。
こちらをご覧になられたお客様は 結構いらっしゃると思います。


今回の二人は ○い(あえて伏字?笑 ご想像ください)コンビで、初演時に近い雰囲気でしょうか?(笑)



この二人が 登場しますと かたい場面から一転 一服の清涼剤のように 爽やかになります。

お客様も ほっと和まれるのではないでしょうか? 二人の独特の持ち味ですね。(笑)


野路の玉川で、重の井姫(笑也さん)の着ていた十二単衣を拾い  腰に巻いておりましたが
昨日の赤羽屋次郎作に ひょんな事から出合い、この十二単衣を飯の為に売り払います。

そして、巡り巡ってこの十二単衣が八橋村の牢内で亡くなった お松 お袖の母に
被せられますが、この母に猫の化生が乗り移り、猫怪となって現れるのです。

そう、猫怪の着ている十二単衣は 大津石山寺から 重の井姫が着て居た十二単衣なのです。  


今回のお芝居は 登場する「モノ」のゆくえ、その縁(えにし)もまた 追ってみると楽しそうです。


色々な縁が猿につながり、円のように丸く収まる 大団「円」


そんなお芝居ですね。