10月10日。1964年には東京オリンピック、開会式の当日として、有名で
私たちの子供の頃は これを記念しての体育の日でした。

今では10月、第三週目の月曜日と日が変わりましたが・・・。

この日は、ほとんど雨が降った事が無いと云う日で それで開会式に選ばれたのだそうです。
今からもう50年も前 半世紀も経つのですね。


今日は、台風19号の影響が出るかと思われましたが、思ったより台風の速度が遅く
今日も快晴となり 一応 ホッとしました。


先週に引き続き また来週には台風がやって来そうな状態ですが 困ったものですね!
この天変地妖 昔のように 台風を退治してくれるような豪傑はいないものでしょうか?(笑)


昨日のブログで『金幣猿島郡』の大喜利所作事「双面道成寺」に 押し戻しとして登場する田原藤太秀郷。

本来の名は藤原秀郷(ふじわらひでさと)

この人は、近江の国の三上山に住む 大百足(おおむかで)を退治した事でも有名です。

諸説あるのですが この地で大百足に農地を荒らされ 困り果てた農民に頼まれて 
快諾して 山を七巻き半もする 大百足を退治しました。

そのお礼にと 生涯 米の尽きる事のない俵を与えられたと云う伝説から 
俵藤太秀郷(たわらのとうたひでさと)と唄われたそうです。 


実際どのくらいの大きさの百足だったかは知りませんが、山を七巻き半とは、
八巻き(鉢巻き)より小さいとの 説も・・・(笑)

でも この時代の人の伝説は多いですね。(笑)


源頼光の大江山の酒天童子退治 渡辺綱の一条戻り橋の鬼女退治、源三位頼政の鵺(ぬえ)退治 等々。

少し意味合いは違いますが 桃太郎も 一寸法師も鬼退治をしております(笑)


庶民を悩ます病気や天災 災いと云った正体不明のものを 昔は何かに結びつけ 悪霊や鬼など
それを退治する事で、平穏を取り戻すと云う 一種の解決策だったのでしょうか?

「双面道成寺」に登場する 清姫・忠文合体霊もご多聞にもれません(笑)

大百足退治をした田原藤太秀郷が、この悪霊退治に乗り出してくるのも 頷けます。


と、申しますのは 実は『金幣猿島郡』 今月上演しておりますのは、全通しの
3分の2でございまして、清姫 忠文の段の抜粋なのです。

あと、ひとくさりの場面は 坂東太郎実は伊豫掾純友 田原藤太の場面がございまして、
20年前の猿翁旦那の最後の『金幣猿島郡』の時には この場面がございました。

段四郎さんが勤めるはずだった押し戻し田原藤太 実は舞台稽古の時に事故がございまして
大怪我をされて 出演できなくなられました。

急遽 猿翁旦那がひと役増やして ご自身が勤められた経緯がございます。


そして「双面道成寺」の件は 右近さんが押し戻しを勤められました。

色んな思い出の詰まる『金幣猿島郡』の御芝居。


今日の写真はその、今月の押し戻し 田原藤太秀郷を勤められている 中村錦之助さんです。

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このような通し狂言で、猿之助一座に組されるのは 実に18年ぶりの事だそうです。

それまでは、弥十郎さん同様 三代目猿之助門下で 色んなお芝居でご一緒致しました。


パルコ劇場での 21世紀歌舞伎組の『伊吹山のヤマトタケル』や『雪之丞変化2001年』等々
もう、ふた昔も前の事になってしまいました。

その頃には まだ隼人君は 初舞台もまだだったでしょうか?
その彼が 立派に同じ舞台に立っているのですから・・・

ご一緒する時間は ほんのわずかですが いろいろな昔話をしております。


今回のように また御一緒出来るといいですね。