昨日のタイトル、『密書雲 異夢欲志振』 
お分かりの方は 結構少なかったですね。(・・・残念)

答えはブログの文章の中にあったのですが・・・(笑)


雲の絶間姫が朝廷より与えられた使命は?

ミッション・インポッシブル!  = 密書雲 異夢欲志振!(読みもそのまま)

雲に密書を与え 夢と異なる(上人の)欲と志を振れ! 

うまいとは思いませんか?(←自画自賛・笑)



ま それはさておき ・・・・。


この『鳴神』は鳴ると書かれてある事でも お分かりかと思いますが、
黒御簾内の鳴り物さん 大活躍の舞台です。


一口に鳴り物と申しましても、大太鼓、小太鼓 鼓 大皮 本釣り鐘 鉦 等々、
様々な楽器がございますが なかでも大太鼓。これは様々な音に使われます。


まず柝の音で幕が開く時には、「山おろし」と申しまして 高い所から

風が谷をわたって来るような ドドン ドンドンドン ドドン ドンドンドンと

強弱をつける様な打ち方で 風を表現いたします。 

また 風はドドドド ドドドド と小さな風も・・・・ 



幕が開き 白雲坊 黒雲坊の花道の出の時には「早鼓」となり 
鼓で山間を表現致します。


そして私、白雲坊が鳴神上人の行法の訳を説明する時には 三味線の合方となります。

これはBGMですね(笑)



そして師の坊 上人の「鈴の音」。 

雲の絶間が登場する時は、「鉦の音」と共に 

大太鼓で瀧の水が落ちる様な 水音で表現しております。


それが収まると、鳴神上人と花道の雲の絶間との台詞のやりとりの間は 

「こだま」と申しまして 下手で鼓が ポンポンと鳴りますと。 

同じ間合いで上手で鼓が ポンポンと鳴ります。 

ポン と一つならば 上手でも一つ。

これは森閑とした山間を鳴り物で 表現いたしております。



その他、川の流れの様な水音 

雲の絶間が瀧に飛び込もうとすると 瀧が跳ね返る様な 荒々しい水音、 

〆縄が切られ龍神が天に昇る時は、「早笛」が入り そして雨音 雷音も鐘で

入って参ります。


この雨 雷! 

ガラガラは鐘ですがドロドロと云う音も、大太鼓で表現いたします。

そして立ち回りは大太鼓入り合い方 

最後の飛び去りは六法で 最後の最後まで鳴り物さん大活躍。 

舞台に立つ者としてはありがたい事です。


これも、あって当たり前ですが、ないと本当に寂しい舞台になってしまいます。

そんな太鼓の打ち分けにも 耳を澄ませて 聞いてみて下さいませ。