『半沢直樹』 面白いですね~!!(笑)

今年は久しぶりに、朝ドラの『あまちゃん』と共に ドはまりしました。 

このドラマも毎週 見ております。
今日も見終わりまして このブログを書いております。

ドラマもいよいよ大詰め さあ来週はどんな、どんでん返しがあるでしょうか? 
楽しみです。


以前に『あまちゃん』の作り方は歌舞伎であると このブログで申し上げました。

読まれて居ない方は いつか遡って読んでみて下さい。(笑)


それと同時にこのドラマ『半沢直樹』も作り方は歌舞伎である! 
そのことはいずれ、と 以前に申し上げましたので、今日は なぜ?
『半沢直樹』が歌舞伎なのか!を 少し詳しく申し上げます。 
もちろん『あまちゃん』以上に歌舞伎です!(笑)


歌舞伎に限らず、日本の歴史に「三大敵討ち」と云われる演目がございます。

まず第一は皆様、良く御存知の『忠臣蔵』 そして『曽我兄弟の仇討』
もうひとつは、『荒木又右衛門の助太刀 伊賀の三十六人斬り』 

これを題材にいたしました 映画やドラマ 歌舞伎の演目名 タイトルは
数え上げたら キリがありません

日本人は敵討ちと云う題材が大好きです。(笑)

散々、これでもか これでもか! やられて やられて もう駄目と思った時に
最後にはどんでん返しで 胸がすく!!

倍返し 10倍返しの『半沢直樹』はまさに、これです(笑)

まさに 典型的な歌舞伎の作り方。


また、事あるごとに、自ら命を絶った父を ネジを見つめて 過去を思うシーン

これは歌舞伎の「戻り」と云われる手法。

たとえば『すし屋』でのいがみの権太。 
父、弥左衛門に刺されてから、その本心を語る 述懐の場面。

また、『合邦』における俊徳丸への執拗な恋慕を抱く 義母、玉手御前の本心。
これも父に刺されてから 本心を明かします。


歌舞伎の中で二人の主人公は 嫌われる事を執拗にしておりますが、
これは お客様への伏線。

どんでん返しで、本心が明かされた時に 初めて我々は その伏線が
何のためにあったのかを 悟ります。

『半沢直樹』では なぜそこまでネジを見つめるのか? 
それが、すべて 彼の人生を貫いている何か(という言葉にしておきます)
が何であるか と云う伏線。

『半沢直樹』でも段々とその意図が明確となり いよいよ敵討ち 
本題へ突入して参ります。


初めは、半沢のその意図が分かりませんでした。

が、回を追うごとに、命を絶たなければならない原因の人物が 
浮かび上がってきました。


そして何より 敵たる人物を取り巻く人間達。


敵は確かに敵ですが、それを超えて、脇を固める人々も、負けまいとして 
さらに個性的なお芝居が 映えて来ます(笑)

振り返って見て下さい 色んなくせを持ったキャラクターが 登場しますよね。


赤っ面(あかっつら)=タブレットを操作しながら話す人物 

端敵(はがたき)=机をコンコンしながら追い詰める人物 その他、課長クラスの敵役。

実悪(じつあく)=女性ですが伊勢島ホテルの専務

大敵(おおがたき)=云わずと知れた大和田常務(笑)← うまいですよね~ こう云う役。

他 諸々

と終ってしまうと きっとファンの方に 怒られそうです・・・そう、愛之助さん。

では、愛之助さん演じる オネエの黒崎(笑)
これは どちらかというと 道化系の敵役かと。
やられても やられても 何度も何度も しつこく 立ち向かってくる感じは
そうじゃないでしょうか?

めっちゃ「いい」ので「道化」系と言ってしまうのは 抵抗もあるのですが、
歌舞伎の中でも 道化役こそが 上手く演じないと 何の効果もないもの。

あの「あっぱれ」な演技は それに通じると思ってます。まさに「あっぱれ!」
誰よりも話題をさらった 一人であるのではないでしょうか!


そして何より 「倍返し」 「10倍返しだ!」 と うそぶく場面は歌舞伎の見得!

愛之助さん 中車さん(香川さんでなくあえて)は、まともに 歌舞伎のお芝居。(笑)

今までのドラマでは考えられないくらいの ちょいとオーバーな演技。

土下座も歌舞伎風ですよね(笑)

今日もハラハラしながら 見ていて もう駄目だ!と思った瞬間 「暫く~!!」と
声のかかりそうなメールでの 大逆転。(笑)


歌舞伎は着ている物こそ和服であり、かつらをかけておりますが 
内容は現代を反映している現代劇。  

それを衣裳もかつらも 現代のものにすれば 『半沢直樹』となります。(笑)

『半沢直樹』が歌舞伎だと表現した私の例え おわかり頂けましたでしょうか?


私の師 猿翁旦那が以前 
「歌舞伎の役者が オペラをやろうが ミュージカルをやろうが 現代劇をやろうが
 それはその形を借りた 歌舞伎である。」

と おっしゃったのは まさにこれでしょうか?

歌舞伎役者が二人出ておりますが、それ以上に半沢のドラマ自体が「歌舞伎」な
つくりになっているなあと 思った次第です。

一応 一話完結になっている 推理物などのドラマとは違い、
10週の連続ドラマ であるにもかかわらず、大阪編、東京編といった、
5話ずつの 前後編であること、

その一話の中にどこか「スカッ」とする 解決的な場面があり、
そこから来週に向けての 新しい問題が出てくるというような 
どこか「見取り」狂言に近い 作り方も 歌舞伎に近いかもしれません。

長い話の中の 一部分なのに、それだけでも きちんと「完結」している
といった印象を 見ている人に与えます。

(それ以上に来週までの 一週間も ヤキモキしますが・・・)


私も一視聴者として 毎回楽しんで見させていただいておりますが、
その中のお二人が 近しく舞台を共にしている というのにも 
なんだか不思議な気がいたします。

愛之助さんが 「アノ」キャラクターに見えて仕方なくなる・・・かも(笑)


泣いても笑っても『半沢直樹』もあと一回。
『あまちゃん』もあと 二週間。

次にはまるドラマは出てくるかなあ~と思いつつの 今日のブログでした。