梁山泊の女性陣の中で 姫虎でもない お夜叉でもない・・・
美人さんに 玉波(ぎょくは)がいます。


この人を一言で表しますと「手弱女(たおやめ)」

大人しそうで、控えめで 静かな女性といった印象が一番でしょう。


なぜこの人が、梁山泊に流れ着いたのか? 

これに関しては もしかしたら 梁山泊最大の疑問かもしれません。




王英 お夜叉 林冲を助けに行こうと云う女性陣の中に玉波も居て
おとなしそうな顔をしているにも拘らず、大きな武器を取り出し 

「及ばずながら 私もお供致します。」と 可憐な事を言います。



晁蓋親分が連れて来た子供 新々(しんしん)の面倒をよく見ていて
その新々が食べ物を盗んで 文杏姉さんの折檻を受けそうになると 

怒りにくるっている梁山泊の面々(しかも・・・怖い人ばっかり・・・)
の中にわって入り

「私が良く言い聞かせますから お許しを・・」と 訴えます。


二年前にも書いた覚えがあるのですが、実はこの人、
おそらく 子供を亡くしたとか そういった辛い経験があって
この梁山泊に来たのではないかなあ、と勝手に想像してます。

(そんな事実はありませんけど、宋江?猿三郎?の中で勝手に想像してます)


一見、可愛い顔で、おとなしそうな印象をしているのに、
実は結構芯の強い玉波。

本当は こういう人こそが 一番怒らせてはいけないのかもしれないと
私「ヘタレ宋江」などは 常々思っているのですが・・・



この玉波を演じているのが 最近メキメキと演技の実力を 見せ始めた
笑野さん

イメージ 1



先月の巡業での『毛抜』の中のお姫様 錦の前の優雅さも、
ご覧になられた方々は まだ記憶に新しい事と思います。


喜美介さんが この人に憧れて 歌舞伎の門を叩いたのも 
分かるような気が致します。

藤間の名執で舞踊でも定評のある笑野さん


プライベートでも可愛いお嫁さんを娶られ お芝居にもその幅が出て参りました

これからも有望な女形さんです。  


後半は新々とともに登場することが多いです。

母性あふれる 彼女の笑顔。

いざという時の芯の強さはさておき・・・

梁山泊唯一の 女性の癒し系キャラでしょうか。


まさに 「モナリザの微笑み」


ひそかに この玉波の「笑顔待っている」梁山泊の若者も
多いのではないかと 思っております(笑)