6月7月は おもだかや一門の襲名披露公演です。

一昨日、昨日の詳細発表のブログにはたくさんの方が 反応を示して下さいました。

ですが、今月の中村座は中村屋の襲名披露公演。


六代目 中村勘九郎。


お父上であられる 勘三郎さんが「五代目勘九郎最後の舞台」
として出演された 歌舞伎座での『桃太郎』には 
私も出演させて頂きました。



今 六代目 勘九郎さんの襲名披露狂言。 

夜の部の『曽我綉侠御所染(御所五郎蔵)』に 私が出演させて頂いているのは
なにかご縁を感じざるを得ません



父は先代の勘三郎さんとも 少なからずの御縁。
(父は先代のお兄様の 初代吉右衛門さんの弟子でございました。)

そして私も 勘三郎さん 勘九郎さんとは
よく ご一緒させて頂いております。


今回、中村座に出ておりますのは 猿弥さんと裕喜さんと三人だけ。
ですが、お二人は 今回初参加です。

よくよく考えますと 中村座に二度出させて頂いた役者は 
おもだかやの一門の中では 今のところ なんと私だけなんですよね。(笑)



それにもまして 今月の中村座は 
おもだかや一門に入るまでの 上方歌舞伎のにおりました際の
仁左衛門さん 我當さん 進之介さんの松島屋ご一門。

上村吉弥さんや 比奈三さん 仁三郎さんとは 昔の若鮎の会の同輩。


なんとも家族的な楽屋なのであります。(笑)

こう云った 空気も 普段のおもだかやの 慣れた空気とは違いまして
新鮮なのですが どこか かなり 懐かしいものです。

時々 帰る機会があると とても 嬉しい そんな 空間です。



その夜の部の『曽我綉侠御所染(御所五郎蔵)』では 
中村座の上手側 客席通路に 半分ほどの仮花道を設けまして 

客席から登場した勘九郎さん扮する御所五郎蔵と

その子分四人が舞台へ向かう途中から段をあがり 

仮花道へ並び  下手側 本花道と向かい合います。


本花道では ほぼ同時に登場した 海老蔵さん扮する星影土右衛門と

門弟 四人(私も入れて)が 本花道上を歩き 七三にて 仮花道へ向きあいます。


十人が双方から 登場致しますと お客様のボルテージも上がり
客席を吉原の仲之町に見たてた、十人の渡り台詞が始まり 
お客様をタイムスリップさせたかのような 
いかにも江戸の小屋の雰囲気のまま お芝居は進み 

双方が本舞台に入りますと、お互いの因縁が絡み合い 

一触即発の喧嘩へと お互いの台詞が弾みます。



この場面 中村座ならではの小屋の大きさが お客様を空間に包み込みます。


歌舞伎座ももちろん そう云った雰囲気の劇場でしたが、
やはり少し大きすぎる感があり 花道と仮花道の間は距離がありました。

この中村座の、すぐそこに役者とお客様が接する空間は

中村座でないと味わえない 江戸の雰囲気ではないでしょうか?(笑)

この上手側の仮花道 御所五郎蔵の仲之町の場面だけに特設される花道でして
この場が幕になると 大道具さんによって すぐに撤去されるなんとも贅沢な場面!!



今日の写真は その御所の五郎蔵に扮する六代目勘九郎さんと

私 星影土右衛門の門弟です。


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本来ですと 敵同士なのですが・・・

以前にも何度も出て頂いている 勘九郎さんは、本当にまじめで気さくな方。

私のブログ用の写真にも 快く承諾して下さいました。 


勘九郎さん 本当にありがとうございました。

この先も 襲名興行が続き大変だと思いますが 頑張って下さい!!!