昨年11月 博多座に伺った時の演目。

『与話情浮名横櫛』では舞台は日本。『連獅子』は石橋(しょっきょう)なので天竺。

そして『楊貴妃』は中国が舞台。 これで三国が揃いました、と 書かせて頂きました。


何と今月も『天竺徳兵衛』は天竺帰り、『西遊記』は舞台は中国。
そして『鬼揃紅葉狩』は舞台は戸隠山ですので、日本。


ここでも三国が揃いました。

しかも、西遊記の目指す先は 天竺!
案外、今月?の天竺は すぐ近く、博多あたりに あるの・・・かも(笑)


皆さま、是非天竺目指して 来て下さいね。



ところで、江戸時代?での三国の意味は「世界」を表しておりました。


良く、お嫁さんに対する表現で 「三国一の花嫁」と云う、言い方をしますが、
これは「世界一のお嫁さんだ!!」と云う 意味ですよね。(笑)



博多座の舞台はそう云った意味で 世界一の舞台を 表現している

と云う事でしょうか?


ちょいと、こじつけでした。(笑) 




昼の部の『天竺徳兵衛』 

猿之助旦那が上演されてから 実に22年ぶりの再演で、
もちろん亀治郎さんは 初役です。


昔の東映時代劇のひとつに 忍術映画がございました。

印を結んで 呪文を唱えると たちまち色んな動物に変身するのですが、
これはすべて歌舞伎からの移入でした。 


児雷也ですとか、八犬伝、影丸 大蛇丸 他 様々。

この『天竺徳兵衛』も忍術で 蝦蟇(ガマ・・カエルの化物)に変身する場面が
ございます。


そして 捕手に囲まれた 徳兵衛(亀治郎さん)は
水門から 水の中を逃げようとして 再び捕手に囲まれ
術を解いて 花道を泳ぎ六法(弁慶の六法を水の中での表現をした型)で
逃げて参ります。 


ここも ひとつ ご注目下さい。



2幕の小平次(亀治郎さん)の場面は 脇筋にあたりますが 
序幕での今川家のお家の重宝の 探索を頼まれた小平次は 
女房おとわ(亀治郎さん)に痴情のもつれから 惨殺されます。



殺すおとわ と 殺される小平次の二役を亀治郎さんが 鮮やかに変わります。


さあ ただ殺されるだけでは小平次も 浮かばれません


この後 どういう事に なりますでしょうか? ・・・   

劇場にて つづく(笑)

是非 見にいらしてください。




序幕では 忍術にて 徳兵衛が大蝦蟇を呼び出す場面がございます。


大屋根に大蝦蟇が 屋台崩しで登場して  
徳兵衛がその背中に乗って 捕り手を翻弄致します。


今日の写真は その場面では主役の大蝦蟇ですが、 

その場面以外では ただの大きな置き物(笑)  
舞台裏で 肩身を狭くしている 大蝦蟇ちゃんです。(笑)

 
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舞台に登場した折には 圧倒的な迫力です!! 
どうか大きな拍手で お迎えください。(笑)