私 今月 お昼の部では『連獅子』と『与話情浮名横櫛』に出演させて頂いております。

『連獅子』では宗論の僧 遍念、初日あたりはまだまだ緊張致しておりましたが、

最近はなんとか 気持にも余裕が出て参りました。(笑)



写真はその宗論の僧 遍念です。

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先日の勧進帳でもご紹介しました、梵字こそ描かれておりませんが

弁慶と同じ 黒の「水衣」を着ております。


そして着付けも 写真では分かりにくいかもしれませんが 
常陸坊と同じくらいの細い 「翁格子」の柄を着ております。


そして弘太郎さんの 蓮念です。


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弘太郎さんの水衣はねずみ色で 着付けはちょっと太めの翁格子。


少し見えにくいですが 椀袋(わんぶくろ)と云う お狂言特有の袴をはいております。

これは 腰から片足づつ 前後 2本づづ ひもで釣ってあり 

ひざ下のあたりで 膨らむようになっております。


そして柄は 丸に立澤瀉 と 私共の紋 丸に三ツ追澤瀉。 

これが交互に描かれております。 

(つまり この椀袋は おもだかや一門しか使えない お家の袴です。)


今度はこちらも 撮って参ります(笑)


ここらも対照的に ご覧ください。



図らずも今月 昼夜で翁格子、水衣の衣裳を着ている事になります。



今月の演目では 

この遍念では天竺 清涼山ですから インド

赤間の子分では  木更津ですから 日本 

夜の部 楊貴妃 周隊長では 馬嵬駅(ばかいえき)ですから中国 


これ 昔で云う 三国ですよね。(笑) 


ひとつの舞台で 今回は三国(その昔は世界と云う意味)に渡って 
登場致しております。


これも歌舞伎ならではの 世界ではないでしょうか?(笑)