本日は2時からの 中村芝翫さんのご葬儀に青山斎場まで 参りました。

猿之助旦那も参列されるために 1時半には現地に赴き 
一門全員で旦那を迎えました。


御遺影は 語りかけるような芝翫さんの 素敵なお写真が飾られ 

ご葬儀とは云え 御人徳のせいか 日差しも暖かく 

亡くなられた事に対する 暗くなるような気持には なぜかなれず 

まるで 芝翫さんのお人柄そのまま、温かく包み込んで下さるような

そんな空気の中で 皆様 ご参列されていたように思えました。



御趣味であった競馬会からの弔電が読まれました時にも 
参列者 なにかほのぼのとしたものが 感じられ 
参列の時間を癒してくださいました。


そして 玉串奉奠の間も「道成寺」の長唄が流れておりました。 

道成経(みちなりきょう)の件は 芝翫さん 御本人のお声が流れ 

舞台を拝見しに来たような 雰囲気。


それでも 今日は芝翫さんのご葬儀。



私から申し上げますと 同じ舞台に立たせて頂いていた人間ではございますが、
月とすっぽん 人間国宝 文化功労者 芸術院会員。

数々の栄誉のお持ちの方ですが 楽屋におられる時は 本当に気さくな方で
私どもに対しても そんな事は微塵にも感じさせない 
1対1でお話して下さる方でした。

振り返ってみて 今日 参列された方々の 顔ぶれを拝見しますと
本来 私がお話するのも大変な方だったんだと云う事が 改めてよくわかりました。


そして私の名題試験合格の折に 名題適任証を頂いたのも 芝翫旦那で
その時に一緒に 合格者数名と 芝翫さんと一緒に撮らせて頂いた写真が 
わが部屋に 飾ってございます。


これももう、凄いメモリアル的な写真となってしまいました。


芝翫さん お疲れ様で ございました。


改めて 謹んでご冥福をお祈り申し上げます。