以前、何度かこのブログでも 触れさせて頂きましたが、
NHKで放映されておりました浅田次郎さん原作、田中裕子さん主演の『蒼穹の昴』
このドラマは 本当に興味深く、楽しく 毎週楽しみに見ておりました。


実は、地方公演や 何やかやがございますので、初回からずっと
「連ドラ予約」をして、見られる時は オンタイムで見て、
見られない時は、予約分を次週の放映までに見て・・・という
かなり「はまった」見方をしておりました。


が、南座の公演の関係で 最後の数週を見られないまま、東京に帰るのを
楽しみにしていたのですが・・・

震災の影響か?何なのかはわからないのですが、最終回の放送が 録画されず 
再放送を待って待って・・・やっと コンプリート致しました。


この『蒼穹の昴』

藤間紫先生主演の『西太后』に思いを馳せながら、懐かしくも嬉しく
見ておりました。


以前にも書かせて頂きましたが 私のやっていた「安徳海」

なんとも不思議な と云うよりも 摩訶不思議な人物として
『蒼穹の昴』の前半を 彩っておりました。


私が『西太后』で演じました時代は もっと若い安徳海。


この世の春を謳歌していた 安徳海。

その後の「実は生きていた」安徳海。


色々な「安徳海」が 舞台でドラマで 息づいております。



ところで、今日の題名の「二人の安徳海」

これには 実は もっと深い意味が・・・あるのか、ないのか(笑)

先日 このブログで紹介させて頂きました、我らが首領「晁蓋」様。

笠原さんも、『西太后』にて「安徳海」を演じられた事があるのです。

1995年9月の初演の時です。

この時には 私たちは別の芝居にでておりましたので
(二十一世紀歌舞伎組で『雪之丞変化2001』を上演しておりました)

この時は 出演はしておりませんでした。


しかし1997年1月の『西太后』再演の時には 私も「最張」役で
出演しておりましたので ご一緒致しております。


その後、何度か再演されましたが、私は出演する機会が無く、
2003年11月博多座、に続きまして、
2004年6月中日劇場、9月新橋演舞場と「安徳海」を
やらせていただきました。


奇しくも 今回 安徳海を演じさせて頂いた二人が『新・水滸伝』に
出演致しております。 


ところがこの『西太后』の「安徳海」 
笠原さんと、私の 両方をご覧になった方は お分かりかも知れませんが
かなりキャラクターとしては 正反対です。

どっちがいいか悪いかは別として 私は歌舞伎の「内面女形系統」で 
演じさせて頂きました。


同じお芝居でも 演じる側で随分 印象が違うと思います。


同じ「安徳海」の役をやらせて頂きました 笠原さんと私。

今回の『新・水滸伝』の舞台では、同じく梁山泊の仲間をさせて頂きます。


ほぼ、主要キャストが変わらない今回の再演。
笠原さんは 金田龍之介さんのされていた役を勤められます。

が、金田さんには 金田さんの「晁蓋」があり、
笠原さんには 笠原さんの「晁蓋」がまた新しく生まれます。

これこそが 舞台の醍醐味。面白いところではないかと思います。


また、同じ役を致します私たちも まったく同じではなく、どこか成長?した
新しいイメージで勤められます様、頑張って参ります。

初演をご覧になられました皆様も 是非中日劇場まで お運びください(笑)