このブログでも 時々 好きな本の事を 語っております。

元々 本を読むのは大好きで よく読むのですが、
不思議な事に?私は 家ではあまり 読む事ができません。

これは どうして?なんで?と云われますと 困るのですが、
なぜか、私にとって「読書」と云うものは 家でするものでは
ないようなのです。


テレビを消し、静かな状態で 本を開き 「さて 読むぞ」と思ったら・・・
数行で寝てしまうのです。

なんで?なんで??



というわけで どうしても 移動の地下鉄内や 楽屋で読む事が多いです。



私に限らず、役者は 結構本を読みます。

空き時間、移動時間、旅先などなど。


それぞれが それぞれ好きな分野を読みますが、
時々、お互いの読んでいる本の中の「オススメ」を
紹介したり されたりと云う事があります。


今回、そのオススメの一冊。龍蔵さんからいただきました。

百田尚樹さんの「永遠の0(ゼロ)」



「0(ゼロ)」とは 第2次世界大戦の「零戦」
その「零戦」乗りだった人の事を 60年以上たって
孫が聞き集めて行く と云う物語です。


「零戦とは 0式艦上戦闘機 詩作機完成が昭和14年 皇紀2600年だった事で
 その末尾 00をとって0戦=零戦」


私は昔からこのあたりの歴史には 大変興味がありまして、
本や映画は たくさん見ておりました。

(太平洋戦史は大好きです。)

そして 見ておりました私にとりましても この小説は、衝撃でした。



また、私の妻は 戦後平和な時代に生まれ(勿論私も戦後の生まれですけど)
歴史全般には 大変興味があるそうですが、
戦争の歴史は どちらかと云えば好きではなく・・・

いえ、恐らく大嫌いな分野だったのだと思います。


戦争映画もほとんど見てくれませんし(笑)

見たとしても 私の解説は、20秒以上続きますとシャットアウト。
一切受け付けてくれません・・・



過去2度、ハワイ・パールハーバー(真珠湾)に行きました時にも、

「解説は1分以内」

などと云う、事を云われたりしておりました(笑)



その彼女に「この本いいよ。 読んでみる?」と 勧めてみたところ、
珍しく「読んでみようかな」と。


ここのところ、熱中して読んでいるシリーズが無くなったから
でしょうか?



で、読み終わって感想を聞いたところ・・・

「面白かった。 自分が余りにも知らなかった事だった」  と。





この本、好きではない人にこそ、読んでもらいたい。

これは 解説にも書いてありましたが、本当の真実が
垣間見れる様な そんな物語でございました。


そして 本を読んで久しぶりに本当に 涙いたしました。



作者の百田尚樹さん。
この方の処女作とのこと。感服いたしました。

読み終わった後に略歴を見ましたら、関西では大人気の
(私も関西の公演の時には 楽しく見ております)
「探偵ナイトスクープ」などをてがけられた放送作家とのこと。


作者の経歴のギャップもそうですが


この小説、戦争小説と云う事だけではなく、
65年前に起こった事の真実の部分として 
是非戦争を知らない世代(私もですが、もっと知らない世代)
にも 読んで頂きたい 一冊でございました。


先日、京都の南座で「歌舞伎ミュージアム」の授業を行いました時、
私は 学生さんの集合と、先生方の到着を 劇場入り口にて
待っておりました。


たまたま、その時 劇場入り口付近で 同じく どなたかを待っておられた女性。

(その方が その後 南座へ行かれるのか、京都の町に行かれるのか、
 そのまま 京阪電車に乗られるのか それは 私には 分かりませんでしたが・・)


その方は この「永遠の0」を手にして おられました。

これにも またビックリいたしました。


一度 手にとって頂きたい 一冊でございます。


「私 この手の話をしたら 止まりませんぞ~。」 (笑)

なので このあたりでやめときます。(笑)