今日は、夕方より 東京国際フォーラムにて
「花柳流四世宗家家元 花柳寿輔傘寿の会」を見て参りました。

朝 お昼と 一応 違う予定をこなした後でしたが 
楽しみにしておりました。


こちらの公演、実は 一月の ルテアトル銀座の公演中に
知りまして その場で チケットの購入を手配。

3月31日がお仕事が無ければいいなと、
楽しみに待っていた 公演でございました。


が、ご存じのとおりの 11日の東日本大震災。

公演自体が あるのかないのか・・・

そして 私自身 行ってもいいのかどうか・・・



こんな中 今日と云う日を迎えました。


迎えて、ふと思った事。

おそらく、3月の南座の私たちの公演に 来て下さったお客さまも
こうやって 「いいのだろうか」と思いながら 
それでも 来て下さったのだと・・・


と思いましたら もう 気持ちは決まりました。


私たちが 精一杯の舞台を 勤めていたように、
今日の公演が 開催されるのでしたら、
今度は 観客としての私、その舞台を精一杯観るという事が
今「私に出来る事」


観ると決めたら 楽しませて頂こうと。

家元もカーテンコールでのご挨拶に やはりその事に触れられておりました。



初めて 国際フォーラムの劇場(ホールA)に 足を踏み入れましたが、
5000人以上入る劇場の 客席は ほぼ満席。
(2階席は確認できませんでしたが)


私は 幸いに早めにチケットを購入いたしましたので
端の方でしたが 割と前の席で観る事が出来ました。


詳しく 公演の詳細を知らなかったのですが、
観始めて ビックリ!!!


普通の舞踊公演と云うよりも 花柳寿輔さんが
今まで 辿ってこられた「道」を 振り返るような内容。

その「道」

私も たくさん見させて頂いておりました。
まさか、 往年のあの 懐かしい舞台の 数々が 観られるとは
思いもよりませんでした。



実は私が子役の時 また 扇雀時代の現坂田藤十郎さんの
お手伝いを させて頂いていた当時の 梅田コマ劇場の
コマ歌舞伎の時の舞踊がメインでございました。

当時「舞踊 雪月花」としての演目を多く見せて頂いた私にとっては
懐かしさのあまり 泣きたくなるほどでした。



第2部での 長谷川稀世さんの禿のタップダンスや 
藤十郎丈と新橋 神楽坂 浅草の芸者さん 50数人との軍歌メドレー。

そして 林与一さん 朝岡雪路さん等の舞踊 またタカラジェンヌの飛翔無限。

圧巻は 藤十郎丈と家元 寿輔さんの「深川マンボ」

コマで観た 懐かしの演目がズラリ!!



そして第1部での ベジャール振付、東京バレエ団の
忠臣蔵討入をイメージした「ザ・カブキ」

また 家元と 玉三郎さんの「耳なし芳一」は 
玉三郎さんの平家の女人(亡霊)の演技!! 


演技と云うより曲はほとんど無く 大太鼓の醸し出すリズムと 
芳一と帝を連れた女人 琵琶を聞きに来るふたり 
そして 怒りに震え 芳一の耳を奪うところの表情には
思わず ゾクリと致しました。

(今日は客席からでしたが 1月にはこの方と同じ舞台を踏んでいたとは・・・)


すべての演目 すべてが面白く 100人近くの長唄 
また50人のオーケストラの音楽


先の方と 三浦布美子さん 淡島千景さん 鳳蘭さん 
その他タカラヅカ現役・OGの皆様のご出演

最後のフィナーレには京マチ子さんが 家元に花束を持ってこられ 
こんな豪華な こんなたくさんの人々が出演され 
たった1日たった1回の公演で 終わってしまう贅沢さ!! 

いえ 贅沢ではなく 参加された方、観る事が出来た方は 
今までの 家元の功績に対しての 喜びの一期一会、 
そんな感銘を受けた傘寿の会でした。


そして見せて頂いた私もまた 一期一会。 

40年近く前のコマの思い出。 

家元とは直接の御縁はございませんが
今日と云う日は 本当に良いひと時を過ごさせて頂きました。


家元 花柳寿輔さん 傘寿の会 本当にお疲れ様でございました。 

ますます お元気でご活躍頂きたいと 願っております。  

今日の写真は その傘寿の会のパンフレットです。

 
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