京都の南座は リニューアルされてからでも もう20年の歳月が流れました。


正直に云いまして 前南座は古い建築ですので 
地震でもあれば そのままのの状態では
おそらく 無事には建っていなかったかも知れません

ですが その分 柱や鉄骨が細かったので 楽屋の広さは劇場のわりには
部屋数も多く さすが顔見世を興行する小屋だと思いました。


昔は西の三階の楽屋と 四階の楽屋だけで それでも現在より広く感じました。

現在では 柱や鉄骨の関係で ひと部屋づつは、かなり狭くなってしまったのです。


その分 昔の東側の南座会館と云われた部分を取り壊し 東の三階楽屋を増築しました

楽屋は現在は三か所に分かれております。 が これが大変!!



エレベーターが西と東に一基づつ ございますが 西から東へ参りますには これに乗って四階楽屋を経て
往復せねばならず 時間的にすごくかかってしまいます。
(またエレベーターの速度が 基準で遅いのです。)


えらい役者さんは ご自分の楽屋から舞台へ 行くだけですから さほど不便も感じないのですが
お弟子さんたちは さあ大変!!(笑)

ほとんどの人は階段で往復する事になりますが 
ご存知の四階楽屋から西の三階楽屋へ行く廊下と云うのはなく 
四条大橋から見えます 屋上の部分を渡り廊下として 外を通って
西三階楽屋へ行く訳です。


これが今月もですが 十二月の顔見世などの時も 外に出ると寒い寒い。

一応楽屋着を着ておりますが それでも外の空気が冷たい。(笑)


でも この冷気がこの南座のなんとも云えない いい所でして 
ぐっと気が引き締まるのですね。(笑)


思えば2ヶ月間の ル・テアトル銀座の閉ざされた空間よりは 
数倍 この古い小屋の楽屋が 有り難く感じます。


そして 先日も書きましたが 今回この小屋で 私の楽屋はひとり部屋と云う待遇。


それぞれの時代の名優が 使われた楽屋をひとりで使わせて頂くのは申し訳ないくらいです。

でもまた それが嬉しさでもあるのです。(自我自賛ですみません)


今日の写真は 四条大橋から私の楽屋を眺めた状態。
 
(皆様には御馴染のシチュエーションですね。)


イメージ 1


そして 今月の正面玄関。 『獨道中五十三驛』の看板が大きく 掲げられております。 

イメージ 2