ル・テアトル銀座の玉三郎さんの公演。


その「阿古屋」の登場での 花道の映像は
お正月のテレビでかなり放映されましたから
ご覧になられた方も多いかと思います。


特設花道ですので 普段でしたら 下手側のお客様が、
客席に入られる普通の二重ドアをそのまま 揚げ幕として
使用しております。

(出の時だけではなく、揚げ幕の中からの台詞の時は
 一旦あけたり また閉じたりしております。 
 客席のお客様も 変な感じでしょうね。)

そして花道のすぐ目の前が座席ですので 近くのお客様は 
本当に玉三郎さんを間近に 同一目線で ご覧になる事が出来、
一場面ですが 花道寄りの席は 特等席ですね(笑)


ですが、阿古屋の拵えは大きく 衣装も、あたまも
楽屋で着付けてから 楽屋の廊下を移動して、
花道の烏屋口まで、そのまま歩いて来る事ができません


お化粧をされた後 花道横まで来られて 
そこで改めて 衣装を着られるのですが
そこのスペースもかなり狭いです。
 

本来 ここの劇場は所謂ホールですので 
歌舞伎を上演する劇場としては 適してはおりませんが 
歌舞伎座のない現在 贅沢は言っておられません

また、私にとっては 所縁ある(春猿の会や 新・水滸伝)で
今月に続いて 来月も 歌舞伎が上演されます事は
喜ぶべき事ですね。

歌舞伎座の無い今ならではの事でしょうか。


役者も 今は それを楽しんでおりますので、
お客様にも また楽しんで頂ければと思います。



もうひとつ ここの劇場の特殊なところは エレベーターです。

このエレベーターは 隣の「ホテル西洋銀座」と一部兼用。
 
厨房やお皿などの運搬用のエレベーターと 
我々が、楽屋入りするエレベーターが 一緒なのです(笑)
 
ホテルのお料理や スィーツなどを運ばれている時は 
ホテルマンや バンケット係りの女性の方のその横で
歌舞伎の扮装をした 私たちが一緒のエレベーターに
乗り合わせる事も しばしばです。(笑)


運のいい時は 料理やお皿を運ばれている時に 
玉三郎さんと御一緒になる時も・・・(笑)無くはないです。


その辺はお互い お仕事ですので 差し支えはないのですが
第三者が、もしここに居たとしたら 恐らく 不思議に思われるでしょう。
いえ、それどころか 呆気に取られる状況でしょうね。(笑)


エレベーターも良い臭いが漂い お腹のすいている時は たまりません!!



今日はル・テアトル銀座楽屋のちょっとした裏話でした。