今月の公演は、結構朝がゆっくりなので 昨日はチョイと足をのばし

堺を見学に行った旨 そして仁徳天皇陵を 堺市役所の展望台から見た事を 

昨日のブログで書かせて頂きました。



今日は その後に見学した 刃物や刀鍛冶 包丁の堺の町を ご紹介させて頂きます。

 

堺はこの古墳の時代から 刃物の製作が盛んで、
1543年にポルトガルから鉄砲とたばこが伝来したときには、
この刃物作りの技術を生かして、国内でも有数な鉄砲の産地に。

1573年には、タバコの葉を刻む タバコ包丁が作られ、
これが徳川幕府より専売を許されたために、全国に有名になったそうです。

いまでも、市内には製作所があり、専門の職人さんがおられるそうです。


とはいえ、割と思い立って行きましたので、
市内に点在する個々の製作所に行く事はできませんでした。

土日が御休みのところが多かったのと、なんとなく気後れして
しまいまして。。。

そこで、「堺HAMONOミュージアム」に行きました。



ちょうど刃物展示場では 包丁の砥ぎの実演を しており

赤錆びた包丁を 見事 新品同様の輝くばかりの仕上げにしておりました。 

これには私、目を見張りました。

いつもの(笑)私の愛読書 佐伯泰英さんの小説で
「酔いどれ小藤次」シリーズがあるのですが、
この小藤次の職業が 刃物の砥ぎ。

耳年増?ではないのですが、小説内で結構砥ぎの様子が
鮮明に表現されておりますので、見た気になってましたが、
本式の砥ぎを見る機会は 余りございませんので、
見入ってしまいました。


現在は 最初から最後まで砥石ではなく、最初の砥ぎは
電動の物でしている(砥石が回転していて、それに当てている)
のですが、仕上げの作業は数種類の砥石を使い分けての作業。

イメージ 1


いやはや、職人の技を見せて頂きました。


事細かに説明して下さり 本当に勉強になりました。


また、本当に様々な形状の包丁が展示されていたのですが、
この中で 私がもっとも注目したのは・・・

ちょっと見えにくいのですが、

イメージ 2


これ、鰻裂きの包丁です。

これも佐伯さんの小説で「居眠り磐音江戸草紙」のシリーズ。

この主人公の最初の職業が「鰻裂き」でした。

写真左から 「江戸」一つ飛ばして「名古屋」「京都」「九州」「大阪」

同じ鰻を割く道具なのですが、ここまで形も大きさも違うという事に
とても驚きました。

江戸の背開き、上方の腹開き。

ここまでは 知識にあったのですが、使っている道具までが
こんなに違う。すごいですね。

ところ変われば、品変わる。

とても 大きな発見でした。


実際に見てみる事で色々と勉強になった一日でした。


記念に家庭用包丁を買って帰ろうかと思いましたが、

堺のいくつもの工房(製作所?)の品が一同に会しており、
あまりの品数に 選びきれず (笑) 後日 また買いに来る事に致しました。


でも 包丁1本 さらしにまいて・・・と歌にあるように 

いい包丁1本あれば 板前さんは どこでも仕事ができるのだなあ~ 


と 変な感心をしてしまいましたが、それもこれも
しっかりとしたメンテナンスあってこそ。

本当に奥が深い!!