二日続けて お返事ブログになるのですが。。。


先日ブログに載せました 光華女子大学の授業についての
ご質問をいただきました。

写真の後ろに写っておりました看板について

「屋戸成度食同」これってマクドナルドって書いてあるのでしょうか?
どなたが考案されたのですか?

と(笑)

おしい!!

これは

「間食度成戸屋」と左から読みます。

まくどなるどや

しかも「間食」という漢字がつかわれていてなんと素敵な!



光華の先生が考えて 作ってくださいました。

毎回しているわけではないのですが、このやりとりのセリフを考えるのは
結構疲れてしまいます。


外来語を使わず、さらに歌舞伎のセリフの言い回しを使って
対応しております。

たとえばダブルバーガーの御注文に
「牛肉焼き二枚重ね 小麦粉焼き挟みでございますね。」とか・・・(笑)

チーズバーガーの御注文に
「牛肉焼き 牛乳醗酵腐れかたまり形整え 
 小麦粉焼き挟みでございますね。」とかです。(笑)


ところで。。。
現在では 本当に、私たちおじさん世代(笑)には
太刀打ちできないような カタカナ言葉が氾濫しております。


言い換えなくてもいいことを 言い換えている政治用語や
経済用語はさておくとしても、

現在の生活でも この様に 外来語を使わずに生活しようと思うと
結構難しいのではないでしょうか?


「間食度成戸屋」でも、「パン」の置き換えに悩みました。
では、「コーヒー」は?とか そもそもこの「パソコン」で
書いている「ブログ」は?とか(笑)
まあ、江戸時代には 日本には存在していなかっただろう物
(パンはあったかな??)ですから、無理やり置き換えられなくても
当たり前ないのですけどね。

歌舞伎には 出てまいりません、外来語。

逆に 私は 以前にも書きました様に、フランスでオペラの演出をさせて頂きました。


通訳を使っての意思伝達なのですが、ある程度の芝居の言葉くらいは
せめて英語ででも伝えられればと 調べましたが・・・


普段芝居で何気なく使っております
上手・下手・奈落などなど・・・

苦労いたしました。

上手下手は 客席から見て 右が上手 左が下手ですが、
英語では逆に舞台から見ていいますので
「上手」は「stage left」、「下手」は「stage right」と
なります。

頭がこんがらがりながらだったのを 思い出しますね。


また舞台は出番と云うように 舞台に出る いわゆるアウトなのですが、
ヨーロッパでは舞台に入る イン がおもにつかわれます。

ですから通訳の人に 舞台から袖に入って・・・と言いますと

「袖に入る??  袖から舞台に入るのがインですから  
 舞台から袖に出るのはアウトです が? 舞台にアウトで 袖にインだと 
 この人はどこへ行けばいいのでしょう? 」

 なあんて そこから何回も確認しての作業で 肝心の歌手の人には 伝わらず
 先に進まない思い出が 何回もありました。

意思は同じなのに 認識 感覚の違いで、違う有様になってしまう・・・

翻訳も難しいですが 意思の疎通も本当に難しいです。


今は街の至る所に 外国語が飛び交っておりますが 日本の常識が 
世界の常識ではない事を 私は何回も経験いたしました。 


なんか鎖国の終わった 明治維新は本当に大変だったろうなあ と 思いました。


狭くなった世界を もう一度 歌舞伎を通して 日本の常識と 世界の常識など
照らし合わせて 外国を見てみるのも一興かも知れません 

歌舞伎と外来語から こんなところまで 行ってしまいました。(笑)