1月20日 千穐楽まで後 1週間!! でもまだ 1週間もあるのか・・・と 

思っていた時期でした。 まだ 先は長いなあ 



そして 千穐楽からもう、1週間が過ぎてしまいました。


先の1週間と比べて なんと早いことでしょう!! もう1週間も過ぎてしまいました。(笑)


人間の感覚なんて 不思議なものですね。 

でも つらい1週間の方が きっと充実していたのでしょう。

(今は今で 充実しておりますが・・・笑)



昨日も黒塚のお話をさせていただいたので 今日もそのお話を・・・

と 言っても観点はまるで違うのですが。




1月の初日の幕が開いて これも1週間ほどたったある日、

初役の出演者たちも 黒塚の舞台もだいぶ落ち着いてきた頃です。

(門之助さんは 海外公演で祐慶は2・3日の経験があるそうですが・・)



出番が終わり いつも門之助さんと、お風呂を御一緒させて頂いておりました。


そしてその日、こんな事をおっしゃいました。


「猿三郎さん 阿闍梨祐慶と脇僧の三人は 鬼女に勝ったのでしょうか? 
 
 力づくで 鬼女を祈り伏せたのでしょうか?」 と 

確かに台詞では 「いで法力にて 祈り伏せん」 と 云っております。


私 ハタと返事に困り 「と 云いますと?」 と 聞き返してしまいました。



門之助さんは「閨(ねや)のうちを見たのは 確かに強力ですが 約定を破ったのは

私たちにも 責任がありますよね。 それなら一念発起した鬼女が怒るのも無理もない。

その中で 私たちは鬼女に対して どう挑んでいるのでしょう?」 と 


私 なるほどと感心して そこで思案いたしました。

 

最後に鬼女は 『闇に紛れて 失せにけり』とあります。 

これは勝った 負けたの意味ではなく 鬼女に「これ以上 罪を増やさないで」との

慈悲の心でなくてはならないのだと・・ 


『失せにけり』は 消滅したのではなく 縮んで行ったのではないのだろうか? と
 


私の言葉をうけて 門之助さんも 「実は私も 数珠をもんで祈る時に 力任せに祈るの

ではなく 今は鬼女の内性の悪に対して 祈るように心がけています。」 と  


私 さらに感心して 「ありがとう ございます。 私も力で押して行くのではなく

悪の心の転生を祈るように 数珠をもみます。」 と 




それからは そのように心がけて 舞台に臨んだつもりでしたが 

果たして皆様には どのように映りましたでしょうか? 



いや そんな風には 見えなかったよ 言われる方も 居られますでしょうが(笑)

私の力不足の段は お詫び申し上げます。

  

今日の写真はレア物の 千穐楽の寿猿さんの強力と 私 大和坊です。

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さて 今日は節分 皆様も豆を撒き時には どのような気持ちで 「鬼は外」と 

撒かれるのでしょうか?  鬼の気持ちにもなってあげてくださいね。(笑) 




で 私事ですが 明日から4日ばかり またちょっと海外へ行って参ります。

(今回はハワイではありません ・・笑)


明日は 江戸時代に戻って 七つ(午前4時)立ちです。


現地にブログの環境があれば 御報告させて頂きますが 駄目な場合は

4日ほどお暇を頂き 改めて旅行記を 書かせて頂きますね。


では 行って来ます。