昨日まで 坂東吉弥さんの思い出を数日書かせて頂きました所、
かなり多くの皆様から ゲストブックにコメントを頂きました。


この反響の大きさを見ても、やはり吉弥さんは とても多くの人々から
愛されていた役者さんだったのだなあ と 改めて実感いたしました。

またいつか 機会がございましたら 書かせて頂きたいと 思います。 




さて今日 お稽古場では ほぼノンストップでのお稽古ができ 
『石川五右衛門』の 全体像が見えてきました。


そして今日で、豊洲のスタジオでのお稽古が終了し 
明日からいよいよ 新橋演舞場でのお稽古となります。



明日はまず、宙乗り安全祈願のお払いがあり その後 総ざらい。

そしてその後 舞台でのテクニカルリハーサル。

(これは以前にも申し上げましたが、スーパー歌舞伎等などでの 
 おもだか屋一門の お稽古のやり方が、今ではほとんどの新作物の時に
 すっかり定着いたしました。)


お稽古場では平面的なお稽古ですが 実際 大道具を配しての舞台は、
どれだけの寸法があるのか 
また大詰の見せ場の上(かみ)、下(しも)空間はどれだけあるのか? 
その他 立ち回りなどの かかる人たちの出入り


本息でお稽古をする前の 舞台位置での確認作業です。


これが本当に大事なのです。 テクニカルリハーサルを組み込まれる以前は
もう 初日通りの衣装 かつら お化粧をして 舞台稽古に望んでおりました。


そうすると 舞台の不都合による道具の作り直しや 立ち回り等、出入りができない。

稽古場の通りに行かないところの 作り直しなど 様々な人は 
衣装、鬘をつけたまま 前の場面の手直しが 終わるまで 
何時間もその状態で 待っていなければなりませんでした。 


役者も大変ですが 衣装さん 床山さん 裏方さんも 
どのきっかけでこしらえか?
まったく把握できない事も ままありました。


次の場面に移ったから 急いで拵え お化粧を変えると 
また 「前の場面から返します。」との アナウンス 
また 元の拵えに慌てて戻る・・・ 
なあんて事はしょっちゅうでした。 



初期のスーパー歌舞伎のときなどは 重い衣装 鬘をつけて
これを何回も繰り返される事が実に多かったのです。


これでは余りにも 役者や裏方も疲れ 不条理で無駄が多すぎる と云うことで
考えられたのが 先のテクニカルリハーサルです。


猿之助旦那の場合 ご自身が演出も兼ねておられたので これは功を奏しました。


稽古着のまま 舞台での立ち位置などを確認できれば 舞台稽古に臨む前に 
ある程度の心構えができます。

これで かなりの負担 ストレスが解消される事になりました。



そして 今につながったのです。 明日からはまた演舞場でのお稽古等の様子。
報告させて頂きます。



最後に 先月 歌舞伎座において ある方より朝顔市の 朝顔を 
楽屋見舞いとして 頂戴致しました。 

その朝顔 例の代役事件(笑)の折など 楽屋でも十分 癒してくれましたが、
千穐楽を終える時に 自宅に持ち帰りました。

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今でも毎朝 新しい花が咲き 癒してくれております。
毎朝、「今日はいくつ咲いているかな」と 思いながら ベランダに出て
水遣りをしております。


当初の行灯仕立ての支柱だけでは もう間に合わず 
物干しスタンドにも蔓が延びて 毎日 私に楽しみをくれております。

まだまだ 新しい蔓が延び、その蔓にはたくさんの蕾がついております。
しばらくの間、楽しめそうです。

まさに夏の風物詩。
我が家では 風鈴と共に暑い夏を忘れる・・・と云うよりも
楽しむ方向に変えてくれる そんな 素敵な存在です。


この朝顔を下さったお客様。本当にありがとうございました。

この場を借りて 御礼申し上げます。