今月の御園座公演も中日を過ぎ あと10日となりました。


御存じのように来月も、私ども猿之助一門は 名古屋中日公演ですから
2か月にわたり 名古屋滞在となります。


私はホテル滞在(来月はまた別のホテル・・・)ですが 
最近は ウィクリーマンションを借りられる役者さんや スタッフの方も多くなり 
便利な世の中になったなあ と思います。


その昔 私がまだ20代であったときは
大部屋の役者は ホテルなどへは泊めて頂けません


旅館で3人部屋 2人部屋は当たり前で ひどい時は10人くらい宴会場 
と云う時もありました。

ゆっくり寝たいのにそこは 朝は朝食場となり 布団を引っぺがされるわけです。


でも 今から考えると 朝食はもちろん 夕飯も旅館で出してくれるので 
食事の心配はありませんでした。
(現在 ホテル宿泊の人はある程度の食事代は頂けますが・・)


そして何より 先輩後輩 みんな一緒ですから芝居論になったり 
芸談を聞かせて頂いたり  仲間うちのディスカッションには 事欠きませんでした。



それが今では 仕事が終わればプライベートな時間がほしい とか
お酒の飲めない人が 酔っ払った先輩の話は聞きたくない とか


一般社会と同様 時代の流れとはいえ そちらの方が優先され
どんな人も ホテルの個室 先のウィクリーマンション等
選択の自由が得られるようになりました。

でも 選択の自由とは云え 今の若い人たちが失ったものも 
大きいのではないでしょうか?


(今では却って 旅館が無く あっても 宿泊費が高いようですが・・・)


話は変わりますが私、今月 来月 ホテル滞在と云う事は 通勤時間がありません

劇場までは歩いて10分以内と云う 本当にありがたい所におります。


ですが東京での通勤時間で楽しみだった 時代小説を読むことができません
もちろん 楽屋ででもあいてる時間に読めばいいのですが・・・


私の大好きな 『陽炎の辻』シリーズ
(原題は佐伯泰英さんの居眠り磐音江戸双紙ですが 
 テレビではあえて第1巻の題名がそのままテレビのタイトルになっています。)

間もなく第3シリーズが始まると云う事で 第1・2シリーズを特集で 
ハイビジョンで毎日 放映しております。 

見られない時間は録画して 毎回 楽しみに見ております。

通勤のないホテルの 別の楽しみ方ですね。
 
この情報を教えた下さった ゲストブックのマクドナル丼さん 
ありがとうございました。