イメージ 1

昨日のブログでも少し触れましたが、浜松屋の幕開き

店先で手代と反物の染め上がりの話をしながら
奥を覗き込んでいる男。

五人男の手先で 「狼の悪次郎」と云います。


扮する人は、澤村大蔵さん

澤村田之助さんのお弟子さんで、私たちの大先輩です。


見るからに悪そうな顔つき(!)ですが、実際はどうしてどうして、
なかなかユニークな俳優さんです。


現在 こういった個性的な俳優さんが少なくなりましたので、
大変貴重な存在の方です。


2006年の「夜叉ヶ池」の初演の際
「黒鯰の和尚」役をされておりました。(再演では猿弥さん)

猿弥さんも大変好演されておりましたが、
艶話をされるときの 「ぬめっと感」は
断然 大蔵さんの方が 鯰らしく 生々し(ぬめぬめし)かったです。


私たち一門の古株の役者は、大蔵さんとは結構昔から、
飲みに行ったり 麻雀をやったりと、遊び仲間ではあります。


その昔、もう30年以上も前のことですが、
私の大阪の四畳半のアパートで、何回も麻雀をしたことがありました。


大蔵さんダントツのトップで、
私が起死回生の字一色(役満)の裸単騎で 北 待ち
(わからない方 ごめんなさい、とにかく すごい“もうチョイ”状態)

対面から不用意にボロっと北を出した人がいて 私がロン!(上がり)
と云ったとき、大蔵さんは出した人間に呆れておりましたが・・・

結果 逆転私が大トップとなり、大蔵さんは泣いておりました。
懐かしい思い出です。


今月、久方ぶりに化粧前を並べており 門松さんたちと、笑いが絶えません

大詰めの大屋根では、浅葱幕 振り落としの後に、
海老蔵さん扮する弁天小僧に斬られ
屋根から舞台に飛び降りておられます。
(私よりも 一回り以上 年上です すごい!の一言)


千秋楽まで後3日。
怪我をされないで終わってほしいと 心から思います。

今日の写真は 大蔵さんの狼の悪次郎です。