今日は 新橋演舞場 正月公演のお稽古 並びに顔寄せがありました。

海老蔵さん 獅童さんはじめ 7月以来 猿之助一門全員が一同に集まりました。


お稽古は立ち回りの抜き稽古から 右近さん猿弥さんの 二人三番叟に始まり
封印切 弁天小僧と続きました。 

二人三番叟はもう20年近く 本公演では出ていないのではないでしょうか?


二人の息もぴったりで お正月らしい大変楽しみな踊りです。

また松竹演劇製作室 関係者の方々からや 京都から帰京した一門の人々から
父へのお悔やみのお言葉を多数頂き 本当にありがたかったです。


義経千本桜は場面こそ 今回は違いますが 忠信編では 20数年前に猿之助旦那に
父と海外公演へ連れて行って下さった思い出がございます。


イタリアのベニスを皮切りに ミラノ ボローニァ フランスのパリ
イギリスのロンドンなど 6カ国 9か所を2ヶ月かけて巡業致しました。 

どこの町も大盛況でブラビー!!(ブラボーの複数形)ワンダフル!! の連続で
出演者も興奮していた思い出がございます。


父、冠十郎も初めての海外公演で かねてから海外に行ってみたいの夢が叶い 
喜んでおりました。

しかし その前月まで 私は東京 父は関西の仕事と 
同じ飛行機に乗り込むための空港が 父は大阪伊丹空港 私は成田と別々でした。 


私は別に気にもしていなかったのですが 父は国際線に乗るのは初めてで
(もちろん 私も初めてでしたが) 飛行機内では機内食の出る事を知らず
列車と同じく駅弁のように 機内で買わなくてはいけないと思っていたらしいのです。

そこで高い弁当を買うくらいならと 私の分まで入れて3食づつ 6食のお弁当を
作って持参しておりました。 

そのことを機内で聞き 「え~? 弁当持って来たの?」と驚き 
父に機内食が出ること知らせました。 

逆に父は驚き 「なんだ ただで食べられるのか?」びっくりしておりました。
そして 日本酒までこっそり隠れて持参しておりました。
(今なら没収されてしまいますよね。)


おかげでそのお弁当 まさか機内で食べる訳にもいかず ベニスまで持って行き
初めの二日間くらい 父がもったいないからと云って ベニスのホテルで
雑炊にして二人で食べたのを 記憶しております。 

なんでベニスのような海外まで来てホテルで3食、雑炊やねんと 
私はがっかりして 呆れた事があります。

この話 猿之助旦那にも知れ 旦那は「やはり 冠十郎さんらしいね。」と
大笑いしておりました。


なんでもないことが 父にはびっくりの海外シリーズ まだまだ 続きます。