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歌舞伎座の楽屋の一番奥の階段を3階まで上がると 
突き当りが301の大部屋。今回は約50人で使用しております。 


右に曲がる廊下の手前が302 そして隣は303。

 
この302が私たち「立役」の『名題』の楽屋で
303が『女形名題』の楽屋です。

この二つの楽屋は天井が吹き抜けになっているので 
こちらの声も隣の話声もお互いよく聞こえます。



だいたいひと部屋8人から10人くらいで、
この二つの楽屋を使いますが最近は名題の数も増え 
この二つの楽屋だけでは名題出演者を 収容出来なくなって参り 
その他の楽屋も使うようになりました。 


ちなみに、私、歌舞伎手帖にもございます通り、
「立役」「女形」の両方をやらせて頂いております。

従いまして、普段は302ですが、芝居によっては、303に入る事もございます。

そればかりか、302(立役部屋)に 入っていながら、
一人女形の扮装を していることも ございます。

まだ、演目(だしもの・・・とよみます)によっては 
名題の男女のバランス(立役と女形)が極端に 悪い時は、立役の出番しか
ないのにもかかわらず、 303(女形)の方に入る事もございます・・・・

新生歌舞伎座では、こういったことも なくなるかもしれませんね。
ちょっと淋しいかも・・・



それはさておき・・・

お隣の女形さんの楽屋はやはり 人数が揃うとそれはそれは
にぎやかで 芝居中の話 テレビや映画 ニュースに至るまで
302の私たちも聞いていて思わず 噴き出してしまう話題もあります。 

今回の籠釣瓶は吉原が舞台ですので 女形さんたちの出番は
自然に多くなります。

新造でも留袖新造に振袖新造 そして芸者等 
同じ場面に多く出演しているので 当然、美の競演となり 
そんな話題もにぎやかです。


それにしても最近は 歌舞伎全体の女形さんも多くなり 
若くてきれいな方が増えました。



自然 私が年齢を増したという事でしょうが・・・(笑)



今日は中村芝翫さんの御一門 中村芝のぶさんを撮らせて頂きました。 
街の中をこの姿で歩いても 男性とは思えず振り返る人も
定めて多いでしょうね。  


彼は私たち一門の春猿、段治郎、猿四郎、高麗屋さんの錦弥 などと
同期の国立研修生第9期生です。

この期は現在の歌舞伎において、様々に活躍しているようですね。

一座する事は あまりございませんが、一緒のときには
思わず「芝のぶちゃん」と呼んで、「ちょっかいをだしたくなる」
いろいろな意味で 魅力のある 役者さんです。