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なんとか3日目の4回の公演を終了して 舞台も落ち着いて来たかなと思います。

この新・水滸伝の台本は、先日もこのブログで紹介いたしましたが、
現在 ほとんどの台本は、パソコン(ワープロ)印刷の活字で書かれております。


本来の歌舞伎の台本は 台詞やト書きの部分は 手書きの書体で書かれております。
(現在は活字も多くなりましたが・・・)


最も私が歌舞伎に入った頃は 大部屋での台詞を頂くと 書き抜きといった狂言作者さんが書かれた
筆文字の台本で、私の台詞しか書かれてありません 

どこで誰の後に言うのか? それは歌舞伎役者なら知ってて当たり前!! といった世界でした。 
台本を頂くようになったのは 復活通し狂言やスーパー歌舞伎といった 
みんなが知らない演目に限ってでした。


ここで大きな違いがあるのです。 

手書きの書体は本当に台詞が覚えやすく もし変更になっても その文字が追いかけられるのです。


しかし活字体の文字はそうは行きません なんか無機質で記憶するのに「つかみどころ」がないのです。


そして変更となると今は、ありがたくない事にその場ですぐに印刷できて 前後の台詞はそのままで 
いち区画だけごっそり さらの活字になっています。

線で消して、新しく書き加えて、と云うような形だと、どこが変更になったのか
すぐにわかるのですが、印刷してしまうと「修正版」の台本が出来上がってしまい、
どこが変更箇所であるかがわからない状態です。
突然以前からある台詞が出て来て、そこに繋がるのか!と混乱してしまいます。


ある役者さんたちは 台本の自分の台詞を わざわざ自分で手書きして 書き直して覚えております。

便利は不便!! 文明の利器 なあんてのはこんなもので 私たち歌舞伎役者には
結構アナログなのが 似合っているのかもしれません


とか云いながら パソコンでブログを書かせて頂いているのですから 不思議なものですね。(笑)



今日の写真は新・水滸伝に猿之助一門ではなく お手伝いとして参加して下さっている6名の若者です。


彼らは横内先生の扉座の準劇団員で 歌舞伎を元としたお芝居の演出にかなり戸惑いながらも
一生懸命 頑張ってくれております。


後列左から 三宅政徳くん 北原秀太郎(しゅうたろう)くん 小川英敏くん
前列左から 篠原正明くん 千田真司くん  高木トモユキくん です。

で 扮装は朝廷軍の兵士です。 

北原くんは 猿治郎くん扮する解宝とアクロバット的激しい立ち回りを演じ 
花栄の放つ矢に倒れる 朝廷軍の兵士を演じております。


北原くん なんとまだ18歳!! 猿治郎くん19歳とこの立ち回り かなりフレッシュコンビです。


まだまだ可能性を秘めた 彼ら6名 これからのお芝居にも注目です。