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中日劇場で ヤマトタケルの出演者と別れて、中一日を置き
今日、歌舞伎座でのお稽古で 一門のメンバーと 再び顔をあわせました。


不思議なもので 二日前のことが 遠い昔のように 感じられ
歌舞伎座という劇場の中に入り 新たな稽古に臨む私。
同様に一門の人間は、四ヶ月の疲れを 一日で解消して 次なる台詞を覚え
この「出陣の場」に あらわれたこと 凄く頼もしく思いました。


スーパー歌舞伎の場合、そのお稽古は みな自由な姿で参加が許されており
活動的な ジャージであり、Tシャツに短パン姿であり 様々な格好を
しておりますが、 歌舞伎座のお稽古の場合は そうはまいりません。


今は浴衣で、角帯、白足袋、扇子を腰に差しての お稽古着姿ですが
これは、この季節においての、一般的なお稽古の姿です。


夜叉が池の場合、舞台上で洋服姿の方が登場いたしますが、 この方達も
お稽古のときは、和服でのお稽古をされます。


ここに 「夜叉が池」の中の群集シーンではありますが、
ヤマトタケルに出演していたアンサンブルのメンバーが 八人、
この歌舞伎座のお稽古に 参加して混じっております。

現在は、各劇場にての公演が増え 歌舞伎の役者さんだけでは
足りない場合が多くあります。


そんな時は 少しでも歌舞伎の事を知っている方達に 
御願いすることが多いのですが、 今回はヤマトタケルに出演していた彼らが選ばれました。


ジャージ姿、Tシャツしか着た事がない 彼らが、
歌舞伎座初出演ということもあり 着たこともない浴衣のお稽古着を
身にまとい、かしこまって 並んでいる姿に
一昨日までの 「彼ら」 とは別の空気を 感じました。

かなり緊張しておりました。

逆に 彼らにとっては 一緒に出ていた私達を 歌舞伎座という空間の中で
「別世界の人間」 に感じたかも知れません。


スーパー歌舞伎を通じて 彼らにも 「歌舞伎」というものを
感じてもらえたかもしれませんが 今回それを さらに踏まえて 
ほんの少しでも 本来の歌舞伎。

歌舞伎座というもの。
劇場の伝統 大きさに接してもらえたらなあ と、思います。