先日は朝日座のことを書きました。 今夜は私の子供の頃の道頓堀の思い出を書かせてもらいます。


1968~1970年あたり 私の高校生時代のお正月
(すごくあいまいな記憶ですのでお許しください)


朝日座では文楽の新春公演が行なわれ 連日大入り

浪花座では 松竹の映画が上映され 男はつらいよの第2弾の寅さんが大人気

角座では寄席が大人気でかしまし娘や 暁伸ミスハワイ 平和ラッパ日左丸 他の人たちが爆笑を誘い

中座はご存知 松竹新喜劇  藤山寛美さんが主演で6本立て全部に出演 これもお客様も大入り

そして松竹座は洋画ロードショーで スティーブ・マックィーンのブリット・・・ (面白かった!)

道頓堀5座が活気にあふれていました。 


でも悲しいかな この中に歌舞伎の公演はなく 
なんばの新歌舞伎座で歌舞伎公演が行なわれていたのです。

そしてこの後 中座で1977年11月 東西競演 通し狂言「仮名手本忠臣蔵」が上演され
1981年にやっとお正月 中座で初春歌舞伎公演が 復活されたのです。
 

この当時の道頓堀は 東京上野からなどのお正月2元中継などが必ず入り
(今でもお正月はあるみたいですが) 

まだまだ、テレビがめずらしい時代 テレビに映りたいやんちゃ坊主が
カメラの前にあふれておりました。(今でもでしょうか?)


それより前のお正月は 道頓堀の左右も くいだおれ いづもや すし半 づぼらや とんぼりなど
食堂が目白押し 押すな押すなの行列で 獅子舞や三河万歳の人たちも見られ これぞお正月!!
 

宗右衛門町に行くと 老舗の料亭 大和屋などを始め 10日えびすに 
えべっさんへ行く 宝恵かごが 旦那さんと芸者さんたちを乗せて 威勢よく走り 
周りで 「ほえかごホイ!」の歓声と手拍子が上がり なんともいい雰囲気を 醸しだしておりました。


今は、と嘆くつもりはありませんが 風情と云うこととは縁遠くなってしまった道頓堀


でも 子供の頃に比べて道頓堀の川の水が綺麗になってきたことだけは 侮れません

今の子供達が 30年後 50年後に今の道頓堀の思い出を
語っていける道頓堀であってほしいと思います。

おじさんのたわごと 失礼しました。