第3話 小さな修正を即対応することで信頼を掴む
健太が「朝の先にやる習慣」で少しずつ自信を取り戻し始めていた頃、また新たな壁が立ちはだかった。
それは、仕事での 「細かな修正依頼」 だった。
面倒な小さな修正に苛立つ日々
営業資料や提案書を作ると、上司や先輩から必ず細かい修正が返ってくる。
「フォントを揃えろ」「この数字は根拠を示せ」「表現をもっと柔らかく」……。
健太は内心でこう思っていた。
「こんなの細かすぎる…本質には関係ないだろう」
結局、修正を後回しにして、翌日慌てて直す。すると確認が遅れ、会議に間に合わないこともあった。
当然、信頼は積み上がらず、先輩から「お前は詰めが甘い」と言われる始末。
「即対応」で流れが変わる
そんな健太に、ある日上司が一言。
「小さな修正を先に片付けろ。細かいことをすぐ直せるやつほど、信頼されるんだ」
最初は納得できなかった健太だが、「面倒を先にやる」ことの効果を知り始めていた彼は、試しにその通りにしてみた。
修正依頼が来た瞬間に、手を止めて直す。メールの返事もすぐに送る。
最初はリズムが途切れるように感じたが、やってみると意外なメリットに気づいた。
脳科学が語る「未完了タスクのストレス」
心理学の「ツァイガルニク効果」によれば、人は未完了の作業を無意識に覚えており、それが脳に負担をかけ続けるという。
つまり「後でやろう」と放置した小さな修正は、脳の容量を無駄に使い、集中力を奪うのだ。
健太が即対応を心がけるようになると、驚くほど頭が軽くなった。タスクを抱え込むストレスから解放され、他の仕事にも余裕をもって取り組めるようになったのだ。
信頼が積み上がる瞬間
あるプレゼン前の夜、上司から「ここ、表現を少し柔らかくしてくれ」とメッセージが来た。
以前なら「明日でいいか」と思っただろう。だがその夜、健太はすぐに修正し、送信した。
翌朝、上司が言った。
「昨日の対応、助かったよ。お前、変わってきたな」
たった一言の修正。だが、それを即対応したことで、健太は初めて 「信頼」という見えない資産が自分に積み上がる感覚 を得たのだった。
読者への問いかけ
あなたのデスクに、後回しにしている「小さな修正」は眠っていないだろうか?
それを先に片付けるだけで、脳のストレスは減り、相手からの信頼は確実に増える。
信頼は大きな成果の前に訪れる「小さな積み重ね」から生まれる。
健太が学んだように、今こそ「小さな即対応」を試す時だ。