私の腕の中で少女みたいに蕩けながら、わんこは続けざまに二度果てた。
向かい合って繋がるときも、
私を上に乗せているときも、
後ろから突かれているときも、
抱き付いて、身体をひっつけて、纏わり付いてくるのが、本当のわんこみたい。
どろどろになった割れ目をティッシュで拭って、
放り出したワンピースを再び身に着けたら、
エアコンの風で冷えた生地がひんやりと心地良かった。
リビングに戻ると掛けっ放しにしていた開会式は、
五輪貴族バッハの演説を画面いっぱいに映していた。
「そろそろ、帰らないと…今日は、ありがとう。」
何に対しての"ありがとう"なのか、はっきりしなかったけれども。
その日も、振り返らずに別れた。
――― 結局、何一つとして分からない。
夫さんと、正しく築けなかった性活を外で満たしたいだけなのか。
私の凹を埋めてくれるなら、どの凸でもいいのか。
女として求められたいだけで、本当は目合いなんて必要ないのか。
やっぱり、彼を、愛しているのか。
均衡してくれない彼への想いを、わんこで誤魔化そうとしているのか。
わんこのことが好きなのか。
一体、何を求めてこんな莫迦なことをしているのか。
どうして、止められないのか。