「やさしさ」の正体に迫る
やさしさの根底にあるのは倫理感
人道的な社会を築くための基盤として、倫理は大切な役割を果たしている。しかし、倫理には正しい部分と正しくない部分の両面が存在する。それを認識、理解した上で倫理的な思考を深めていく。また、ルールを守ること、判断力を磨くこと、良心を持つこと、共感力を養うこと、そして他人に助言を求めることも、倫理的であるために大きな助けとなる。
偽りのやさしさは人を不幸にする
偽りのやさしさとは意志薄弱で行動を起こさず、立場を明確にしないことである。一方、真のやさしさは長い目で見て相手に最善の利益をもたらすと思われる行である。
やさしくする動機は利己的であっても構わない
よい人であるためには、行動することが最も重要だ。それが仲間への思いやりにもとづいた行動であれば、たとえ利己的な動機が含まれていても構わない。やさしくあろうとすることはもともと、大きな負担をともなうものであるからだ。
やさしさを阻むもの
リソース不足がやさしさを摩耗させる
時間や資源、人材や資金などのリソースの不足が、やさしく振る舞えない大きな要因の1つだ。しかし、人間はどんな状況下でも、自分の思うとおりに行動する自由を持っている。
人間はそもそも攻撃的な生き物
人間がもともと内なる攻撃性を持っている。重要なのは、自分のなかに攻撃性があるという事実を否定せずに受け入れ、それをコントロールすることだ。怒りそのものをやめることはできない。しかし、怒りに任せて行動しないようにすることはできるはずである。
解決しようと心の底から思い、決断せよ
自分がなぜその行動をとってしまうのか理解することは、やさしくなるための最初の一歩である。その際、問題を解決しようと心の底から願うことが最も重要である。
心の中の倫理規範と、実際の自分の行動の間には隔たりがあることをしっかりと自覚しながら、日頃から高い意識を保つように努めるべきである。
やさしくすると得をする理由
高収入を求める人ほど幸福度が下がる
財力こそ人生の目標と考えている人は多いが、財力と人生の満足度は関係ない。実際は、愛を重視している人ほど幸福度が高いのだ。つまり、物質的な充足よりも、他者とのいい関係を構築するほうが、成功の実感に結びつくのである。
関係性を深めるために「衝突はあり」のウソ
わざわざ衝突などしなくても、視点を変えればどんなことも建設的に対処できるものである。不本意に衝突してしまった時は、相手と新しい関係を築くためにできる限りの手を尽くすことを心がけるべきだ。
与えられた仕事にプラスアルファの工夫を
与えられた業務を適切にこなしたうえで、それ以上の仕事を行うことが成功につながる。しかし、何もかも引き受ける必要はない。時には断ることも必要である。しかし、一度引き受けた以上はしっかりとやり遂げ、あまった時間でプラスアルファの相手が喜ぶ工夫を行うのである。