このブログで何度か軸について書いています。
何をするにしても、軸を意識してコントロールする事が出来るようにすることは、非常に重要なことです。
軸を立てるとはどういうことか、簡単に言ってしまえば、自分の体の中心を知るということに尽きます。
ではどのように体の中心を知るのか。
通常は軸を意識しながら、站椿や套路を行い長い年月をかけながら身につけていくことになります。
その軸の意識の仕方が、正しいかどうかは、老師が良い悪いを判断します。
ただ、そのやり方だと時間がかかりすぎます。
自己診断できて、軸を意識しやすい方法があれば一番だと思いますよね。
方法としては三点倒立を行うことです。
三点倒立を行うと、簡単に軸が出来ているか確認できます。
体の中心を軸が通っていないと立てません。
間違っていれば、首や補助の腕に力がかかってしまいます。
もちろん猫背でも、体のバランスが悪くても立つ事はできません。
三点倒立で意識することは、頭頂部を床に着け、両足をまっすぐに天に伸ばす。
その際に会陰が天に向くように意識する事が重要です。
三点倒立自体が難しい方は、猫背や左右前後のバランスが悪いこと、背中が硬い事が原因となります。
その場合、壁倒立を試してください。
初めは難しいでしょうが、壁倒立でまっすぐ立つ事が出来るようになると、支持なしで三点倒立も出来るようになります。
站椿と平行して練習することで、非常に効率の良い練習が可能です。
ただ、首を痛めることもあるので、万人向けではないかもしれませんね。
十二炮は、三皇炮錘の身・歩・手・肩それぞれを組み合わせた打法。
実際にどういうものかは、套路の中にあるので、詳細は不要ですね。

十二炮
 開門炮、連環炮、転脚炮、十字炮、脳後炮、七星炮
 潟肚炮、通天炮、扎地炮、撩陰炮、開山地雷炮、陰陽変化取勝炮

三皇炮錘の要訣 一身法

勁従足下起、還得丹田足。
 勁は足元より起こる。両腿から起こった勁は、丹田に還る。
 実際に意識することはありませんが、腰が砕けてしまっていれば、勁を運勁することは出来  ず、意味のない踊りとなります。
 この歌訣は、勁は足から生まれる事と、腰を意識することが大事だという
 ことを謳っています。

緊五把
 ここでいう緊は、緊張するの緊と異なる。
 緊は堅牢で力があるということを表す。
 把は掴むの意。
 拳をしっかりと硬く握りこむことを求めている。

摽六節
 摽はつなぐ、寄り添う、打つの意。
 節は節目、間接を表す。
 摽勁は三皇炮錘独特の表現であり、上下合一を求める。
 全身を崩れないように力を込めるが、硬くならず、松を求める。
 松を求めるが、力なく緩むのではない。
 全身を一体として、勁を貫くことを求める。
 太極拳の要訣に当てはめると、用意不用力と内外相互と上下相随が合わさっている

七節沈
 沈は沈めるなり。即ち三沈なり。
 肩沈、気沈、肘沈の要求なり。

八節挺
 挺は伸ばすなり。
 三挺を表し、腕を伸ばす、背筋を伸ばす、首筋を伸ばす事を求める。

九節霊
 九節は上中下の各三節をあらわす。
 上に肩、肘、手首、中に頭、胸、丹田、下に胯、膝、足首の九つとなる。
 霊は妙であり、神妙であることを要す。
 全身の動作が滞ることなく、全てが渾然一体となって動くことを求める。

十節弓
 三弓なり。
 腕、胸、腿を弓のようにすることを求める。
 腕をまっすぐにせず、弓なりにする。
 胸を抱え、腰を弓なりにする。
 両腿は弓のように構える。

 さてこの要訣は、他の要訣と矛盾することもあります。
 しかしこの矛盾こそが武術なのです。
 それぞれを共存させることの矛盾を解決する事が出来れば、
 陰陽太極の理を理解できるかもしれませんね。

十一節蹬
 蹬は踵なり。
 勁を発するとき、套路を行うとき、しっかりと踵を踏む事を求める。

十二節抓
 抓は掴むの意。
 足の指、足裏についての要訣。
 五指で地面を掴むように立つことを求めている。
 伏虎椿を行うと、この感覚は自然と理解できるだろう。

十三節心肝脾肺腎
 心肝脾肺腎は内五行を表す。五臓を修めることを要する。
 内五行は外五行となり、外五行は武術の修練を持って修めるなり。
 武術を学び、外五行を整えることで、内五行も整い、益々気力充実していく。

十四節脹肚入槽
 気を丹田に収めることを要す。
 太極拳の要訣で当てはめると、気沈丹田となる。


天門扛(てんもんこう)
 天門は頭頂を言い百会なり。扛は「担ぐ」の意なり。
 首筋をまっすぐに伸ばし、どちらにも傾かないことを求める。
 また首筋をまっすぐに伸ばすと、自然に背骨もまっすぐに伸びるようになる。
 太極拳の要訣に当てはめると、立身中正に当たる。

腰脈提
 腰脈は督脈を表す。提は正を要する。
 小周天のことっぽいね。
 正直、気功関連はわからんので、お手上げ。

気分陰陽、肚講陰沈、陰聚陽散
 気は陰陽に別けられる。気が腹に収まることを陰沈といい、集まることを聚という。
 気が集まることを陰聚、気を発することを陽散という。
 これら三歌は虚実分明、気沈丹田、上下相随、調息を表している。

八卦為根
 八卦は四正四隅の方位、根は歩となり、八方位に対応した歩となる。
 八卦をもって論ずれば、炮錘の歩は進退転換、攻守、虚実変化に富み、自在であることを表 す。

三皇炮錘の要訣には様々なものがあるが、いくつかの要訣は内容が重複しているものが多く、要求自体が曖昧なものも多い。
太極拳の要訣に当てはめて記載しているものもあるが、大体同じ程度と認識して欲しい。
個人的な感想だが、それぞれの代で各人が感じたこと、理解したことを、それぞれで要訣として残したため、内容の重複が起きたのではないかと思う。
識字率が高かったかどうかも問題になると思います。



五要 「浮気要聚,本力要勇,虎腕要挺,腰眼要霊,心血要活」

浮気要聚
 丹田に集約される前の、体を廻る定まらない気を浮気を言う。
 浮気を丹田に集めることを示している。
 今風に書くなら、意識散漫にならず、心を落ち着けて、集中する
 ようにと言う事になります。

本力要勇
 本力は、人に先天的に備わっている力を現す。勇は胆力の意。
 本力を日本的にいうなら地力と言う事になります。
 地力と胆力を磨くことを求めています。

虎腕要挺
 虎腕は腕を表す。挺は伸ばすの意。
 腕をまっすぐに伸ばすことを求めています。
 三平、三沈の要訣を守りながらも、打拳の時には腕をまっすぐに伸ばす必要があります。

腰眼要霊
 腰は要となり、眼は先となり、霊は妙となる。
 動きは腰と眼が神妙であることを要する。
 太極拳の要訣に当てはめると、鬆腰と手眼相合に当たる。

心血要活
 心血は気血となり。活は廻るとなる。
 調息と拳術を練って、気血をめぐらせ滞る事を要する。