銀座「四宝堂」文房具店(文庫) 上田健次著 小学館 2022年10月11日初版第一刷発行、2023年7月18日第七刷発行 中央図書館

 
1月8日受取
1月19日返却
1月22日返却期限 全2冊所蔵(東、中央)、予約総数15

 
連作短編集
万年筆    P5~
システム手帳 P66~
大学ノート  P128~
絵葉書    P189~
メモパッド  P247~
 
 
四宝堂(しほうどう) 銀座のとある路地の先、円筒形ポストの直ぐ側に佇む。創業は天保5年、地下には(かつて自店で名刺印刷していたときの)活版印刷機と活字が残してある。店舗2階はワークショップができるよう机が配置されている。裏手には自宅を併設。
宝田硯(たからだけん) ミステリアスな青年。外見は30代なかば、口調は紳士のように丁寧
・硯水(けんすい) 祖父
 
ほゝづゑ 四宝堂から五分の距離の喫茶店
・良子  マスターの一人娘で、硯の幼馴染。
 
「万年筆」
「システム手帳」
「大学ノート」
「絵葉書」
「メモパッド」
 
 
貴島(きじま) 定年後も嘱託で銀座のマツキヤ百貨店勤務 疲れた人や困っている人を見るとほってはおけない性質。宝田を幼少期から知る
 
「万年筆」
新田凛(にったりん) 初任給で祖母にプレゼントをしたいとマツキヤ百貨店でお茶を購入したが、添え状をつけたほうがいいと貴島に言われ、四宝堂を紹介される。12年前の10歳(二分の一成人式)のときに祖母から贈られた万年筆「モンブランのマイスターシュテュック クラシック」を持つ。
・夏子 祖母。4姉妹の次女で、長女が春子だったので12月生まれながら夏子と命名。妹の秋子は4月生まれ、冬子は7月生まれ。自宅で薬局を経営。
・母 夏子の一人娘。父に当たる人は妻子持ちで不倫関係。その後別の男性と結婚したが、凛は夏子に預けられたまま、夫の転勤で転居し疎遠になった。
 
「システム手帳」
ユミ 川相ゆみ(かわいゆみ) クラブふみ勤務のホステス→クラブやまと。
文ママ  クラブふみのママ、関連クラブなどを統括する株式会社レターボックス代表。
 
一木 ヤマトエンタープライ社長、ユミをスカウト(その前に文にも一声かけて承諾を得ていた)
 
「大学ノート」
 
沢村七海(ななみ) 高校の弓道部副主将
・瑠美(るみ) 母。 硯、良子とも顔見知りで、同じ高校のOBOG
・沢村 父。大阪に単身赴任
森川拓海(もりかわたくみ) 弓道部主将
 
木原 弓道部一年
 
 
「絵葉書」
妻との出会いはシンガポールだった。滞在中のホテルで、毎日取引先への近況報告用に絵葉書購入していた売店で勤務していた彼女は、英語とマレー語が堪能なので、シンガポール人かと思ったが、日本語も話せて、母親が日本人だという。
駆け落ち同然で日本につれて帰ったものの、父親としての接しカタがわからず、仕事に没頭し、よそに女を作って結婚8年目(38歳の時)で離婚することに。妻はビジネスパートナー的存在だったが、そちらもやめることになり、古参の社員からは社長がやめるべきと責められた。40歳で蘭と再婚したが47歳で離婚した。50歳で体を壊して入院中に知り合ったのが3番めの妻のジャスミンだったが還暦に合わせて3回目の離婚に。
カミさんが亡くなり、硯ちゃんに弔辞を頼んだが。。。
 
湊川正太郎(みなとがわしょうたろう) 貿易会社の大橋商事(大きな架け橋にしたいと命名)社長
・藤子(ふじこ) 最初の妻(カミさん)。3歳年下。妻の父から結婚を反対されたが、駆け落ち同然で日本につれて帰った。年子の女児に恵まれる。離婚時の慰謝料で化粧品会社を買収し、グローバルな企業にした。
・・陳(ちん) シンガポールの財界人で、藤子の父。
・・ジミー 藤子の父の運転手。
・蘭(らん) 二人目の妻(奥さん)。一回り年下。年子の女児に恵まれる。
・ジャスミン 3番めの妻(ワイフ)。 フィリピンからの看護学生だった。カミさんとの間にできた上の娘と同い年。蘭や藤子との関係は良好。
 
「メモパッド」
ロディアの12番
独立開店のお知らせを四宝堂に依頼し納品。一人だすか出さないか迷っている人がいると硯に打ち明けて、身の上話。料理の道に入るきっかけになった大将のこと。
 
札銀(ふだ ぎん) 鮨職人でこの度独立
大将 洋食店経営 店近くのアパート一棟を借りていて大将と若手が住んでいる、
銭湯などとともに大将が月末にまとめて払っているとのこと。理容店も同様だが、丸刈り限定であった。
 
 
白川菊子(しらかわきくこ) 筆耕団体「土筆(つくし)の会」代表