巻きぞえ 新津きよみ著 光文社文庫 2011年2月20日 初版1刷発行 宇都宮市立図書館(中央図書館)所蔵(全3冊所蔵)
他にも所蔵冊あるのだけれど、17日(日曜日)と18日(月曜日)は予約者ありになっているちょっと不思議な状態が2日続けている。19日(火曜日)には南図書館所蔵が回送されて、予約者アリは消えた。
そういう事情も有り、月曜日夜に一気に読了。
死亡にまつわる短編集
ドクターM関連で借りてみた。
第一発見者 p4 初出小説宝石2010年1月号
巻きぞえ p47 2010年5月号
反対運動 p87 2010年8月号
行旅死亡人 p131 2010年10月号
二番目の妻 p183 2010年12月号
ひき逃げ p227 2011年2月号
解剖実習 p277 文庫書き下ろし
創作ノート p322
「第一発見者」
坂口香代子 福島から上京して東京の大学で相手をみつけて結婚。
坂口亜希 香代子の娘。年長組、私立小学校受験予定。自宅最寄り駅から2駅先のリトミック教室江通う。
坂口直道 大学4年のときに知り合った彼氏で、大学OBで官庁づとめ、三鷹に実家
岡村稔 中学の同級生で上京して練馬のアパート住まい
被害者 21歳の大学生。京都出身。
加害者 当時20代前半。無灯火の自転車を被害者に咎められて口論の末、懐中電灯で撲殺。別の傷害事件でのDNAにより加害者と判明。
香代子は、卒業後に結婚し中野坂上で新婚生活していたが街であった岡村が寝込んでいると連絡で、岡村のアパートへ看病しに。看病のために一夜をともにして早朝帰ろうとしたら、道端で瀕死の人を見かけたが、警察等に通報せず帰宅した。
36歳主婦で結婚7年目子どもはいない。 愛犬モカ亡き後も散歩をしていて、散歩でたまたま知人の家の前まで行った帰りに遺体を発見して第一発見者となる。その後、夫の大学時代の友人が、自分の高校時代の同級生ミキちゃんの友人と結婚し、二人して我が家に来て、知人の家の存在が夫にバレて、家庭内暴力が発生、日を増すごとにひどくなって、ついに刺殺し、自ら警察に通報した。そのことが報道されたのは、皮肉にも加害者が逮捕された前日であった。
「巻きぞえ」
私 主婦 本名・宏美
9年前・大学は群馬から通学していたときに知り合う。
パパ 今の旦那 本名:谷川裕一
遼太 私とパパのコ小学2年生
矢部友樹 (私が9年前26歳のときの交際相手)不動産めぐり中にマンションからの飛び降り自殺に巻きこまれ死亡
田中沙織里 飛び降り自殺者、矢部を巻き添えに。私より2歳年下。6階の2LDKの住人。
谷川裕一 矢部と同い年。恋人の田中が「死にたがっていたと証言」。父も自殺でなくしている。
田中幸造 20年前に自殺した。
パパが「20年前の埼玉県T市公立中学校での生徒の自殺生徒の遺書で、いじめたとされるABC」と「上記の自殺巻き添え」の記事の切り抜きを書斎に持っていた。ので、私は出版社に行って、矢部家にも行って、中学時代のことを母親から聞き出した。
あれは自殺ではなく、妹による復讐であったと。
「反対運動」
生方千恵子 45歳。主婦
生方謙吾 夫。錦糸町まで通勤
生方朋美 長女。高3、県立校
生方桃子 次女。市立中学2年生
木村 町内会班長 昔から住んでいる。50歳ぐらい。葬儀場の反対運動の署名を頼みに来た。
公雄 郷里の兄
綾子 兄の嫁
「行旅死亡人」
男性 60~70 平成22年3月10日頃 東京都大島町元町和泉海岸で発見、死亡日は3月8日頃
男性 50~70 平成22年3月14日夕方千葉県船橋若松3丁目4番先船橋市市道一八〇一号線架橋コンクリート上で発見
男性 50~80 平成22年3月19日9時頃、埼玉県秩父市山田の山林内で白骨化を発見。死亡は2月中と推定。
男性55~70 平成23年6月12日8時50分、葛飾区小菅1丁目35番付近の綾瀬川で死亡を通行人により発見。
宮下志穂 五反田のワインを輸入する会社勤務。北区赤羽在住。
倉田徹 志穂の父、15年前、志穂が中学2年制のときに失踪。表向きは借金の連帯保証人となったが、本人が返済不能になり志穂と母に影響が出るのを防ぐためだったが実態は、債務者が女性で親しい関係であったという。
直也 志穂の2つしたので自販機に飲料補充のしごとをしている。
佐藤明恵 志穂のアパートのお隣さん。くも膜下出血で死亡した。
玉井 不動産会社社員
「二番目の妻」
萩原奈津美 3年前に離婚。子どもはいない。病院の管理栄養士。両親は栃木に住む。
坂上則之 元夫。6歳年上の食品会社勤務。島根県の宍道湖の近くで育った。人工透析をしている。
坂上康子 元夫の2番めの妻で幼馴染のヤッちゃん。奈津美の亡霊に悩まされ、夫を刺殺した。
「ひき逃げ」
岡田彩子 30歳。神奈川県で臨時教師をしている。青い小型車で犬を轢いた。
小峰達彦 彩子が交際しているが妻がいる。
小峰香織 達彦の妻。W不倫をしていて相手の妻に乗り込まれたて離婚を承諾した
亮介 白い車で犬を撥ねた。
由衣 亮介の恋人
石倉雅美 妊活を諦め、モモをペットショップで購入したが、ハチに驚いてリード離してしまいモモは車に轢かれ死亡した。ペットロスのカウンセリングを受けているが、近隣のヒソヒソである決意をする。
「解剖実習」
ドクターMに記載したので省略。
創作ノート
巻きぞえ・・・編集者のひとことからヒントを得て執筆した。著者はOL時代に新橋のオフィス街で数m後ろにビルの外壁が落下した経験を持つ、
反対運動・・・著者のすぐ近くで、葬儀場建設反対運動が起きていた。
行旅死亡人・・・郷里松本の高校の同期が独立行政法人国立印刷局勤務で「官報」にも関わっていたが、在学中に話したこともないので執筆にあたり直接取材はしていない。
二番目の妻・・・父と兄(勤務医)が医師であるとのこと。
ひき逃げ・・・編集者が「家が焼けても住人の焼死体は探してもらえるが、ペットは探してもらえなかった」という話を持ってきた。
解剖実習・・・80代で現役開業医の父(の時代は解剖検体数が少なく、行旅死亡人を送ってくれと歯科大が要請を出していたという)。50代で勤務医の兄(の時代は検体の提供を広く呼びかけていた。30年にわたり警察嘱託医を務め、北アルプス山麓故、山岳遭難車を中心にスキーバス転落事故や殺人や心中事件など数百体を検死した)。20代の医学生のおい(は解剖実習は複数回行われ、解剖台につき4,5人の学生がついた)の話を参考にした。浪人してまで入った医学部を2年で中退し小説家となった知人、
初版のためか、誤字が1箇所。
「主張中からかけてきた電話」