サイン会はいかが?<成風堂書店事件メモ> 大崎梢著 創元推理文庫 2010年3月12日初版(2007年刊行作品の文庫版) 宇都宮市立図書館(中央図書館)所蔵
成風堂書店員が巻き込まれた短編ミステリ集。書店や書店員に直接関係する事件は、謎解きもあるが、事件の本心が書店とは無関係だと、核心はスルーされる。
登場人物
杏子 主人公で主に杏子視点で描かれている
多絵 探偵役の学生バイト
店長
福沢
収録作品とあらすじ
・取り寄せトラップ
4人の男性から同じ本の取寄依頼が2回あり、2回とも品切れでそれぞれの男性へTELしたが、4人共心当たりはないという。
2回目の電話を終えた数日後、若い女性が来店し、この騒動に心あたりがあるという。
書店の名探偵の提案で、3回めの取り寄せ依頼の確認をしてみると・・・
※ミステリの核心は書店とは無関係なため、解明されないまま終了。
最後には別な取り寄せエピソード(というかバイトのミス)も。
・君と語る永遠
ある日、地元のお店を調べるという中池小学校6年1組数人のグループが社会科見学に来店した。グループからは書店についてありきたりの質問から防犯カメラのメーカーまでマニアックな質問をしていたが、一人だけ様子がおかしい。様子がおかしい子(チバヒロキ)は、その後も成風堂書店に来店していた。
前後して、幼稚園児の女の子が連れ去られるという事件が多発し、犯人は中学生くらいの少年である可能性が強まっていたため、様子がおかしい小学生が事件と関係しているのではと、担任教師は危惧しているが・・・
赤石・・・「晩夏に捧ぐ」冒頭でアリバイ証明したときの刑事で、連絡先をもらっていた
・バイト金森くんの告白
成風堂書店員14人参加の飲み会(バイト・パートの歓迎会)で、学生バイトの金森くんが語りだした。「ぼくは、成風堂書店で出会った女性に恋をした」
金森くんは、高校生の時に賭けに負けて、頼まれてある本を成風堂書店に買いに来た。店内を探したが在庫はなく、諦めかけていたときに、この本ですかと女子高生に手渡されたのが探していた本だった。女子高生は他の本と見比べていて、お目当てではなかったので、金森くんへ譲ってくれたという。その後も何度か成風堂書店で会い、ある時雑誌の付録をプレゼントされた。別な日にその雑誌を見てみると・・・思いもよらない特集で絶望したが・・・
冒頭の飲み会では、多絵の失敗談も語られた。余った女性雑誌の付録を貰った。それは花柄の巾着とおそろいのハンカチだったので持ち歩き、大学の学園祭準備で汗拭くように男子学生に差し出したら、実は・・・
・サイン会はいかが?
若手ミステリ作家の影平紀真が、謎めいたファンレターの送り主を解いてくれる書店員のいる書店でサイン会をしたいという話が舞い込み、 店長はサイン会をやるきマンマンだが、多絵がファンレターを解読してみると、好意的でない文字になった。サイン会はしないほうがいいのではと言い出したが、そこへ当の作家が来店し、経緯を説明し開催を熱望した。
※サイン会の主役にまつわるお話なので、ミステリの核心に迫る。
・ヤギさんの忘れもの
常連のお客さんと夫の転勤で急遽退職したパート書店員との心温まるストーリー
常連さんが、事情によりしばらく来店できなかった間にパートが退職し、ショックであるものをどこかに置き忘れてしまった。それをみんなで探したが・・・
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サイン会はいかが? 成風堂書店事件メモ (創元推理文庫)
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