山岳事故の教訓 -実例に学ぶ生還の条件- 羽根田治著 ヤマケイ新書 2015年3月5日初版第1刷発行 宇都宮市立南図書館所蔵

 

 

冒頭の事例は、著者のことで、西表島縦走で遭難しかけたことが生々しく描かれていた。

現地在住者との縦走で、在住者の奥さんが登山口&下山口まで送迎してくれて、帰りが遅いのを心配して下山口より先の林道まで迎えに来てくれたとか。

高温多湿の場所で、体力不足も伴って高体温疾患(いわゆる熱疲労)に陥ったとのこと。

 

著者の例を含めて11の遭難事例を紹介し、うち山スキーや春山登山ではパーティーのうち生還したものもいればご遺体となってしまった方もいる。

 

ドキュメントシリーズとことなり、天候悪化の事例が多く、落雷に加えて骨折したものの自力下山できた例や、遭難して幻覚に悩まされたものの生還できた事例もある。

 

沖縄・西表島・・・著者

八ヶ岳&谷川岳・・・爆弾低気圧による同時多発的な事例

北アルプス・白馬岳・・・10月のブリザード プロガイドが募集したパーティー救出

北アルプス・白馬乗鞍岳・・・吹雪に消されたルート 行きなれた場所で迷い、仲間を失った

八甲田山・前獄・・・スキーツアー中の雪崩事故

北アルプス・槍平・・・冬山登山キャンプ基地を襲った雪崩

北アルプス・白馬岳&爺ヶ岳&穂高岳・・・GWの荒天による低体温症多発事例

大峰山系・行者還岳・・・落雷にあい骨折したものの自力下山&帰京

大峰山系・釈迦ヶ岳・・・幻覚の翻弄されるも生還

奥秩父・和名倉山・・・他の遭難者を誘発

奥秩父・飛龍山・・・画家のS氏の事例

 

いずれにしても、登山届の提出、山麓の商店とかに挨拶、山荘宿泊の場合は予約の有無が生還のカギになる様子。

あとは、地図コンパスをちょくちょく見る、ルートに不安があるなら周りに聞く(逆に聞かれても、あいまいしかわからなければ正直に言う)、携帯電話のバッテリーは節約する&予備バッテリーを持ち歩く。プライド持つより救助要請は早めに行う。