ドキュメント道迷い遭難 羽根田治著 山と渓谷社2006年1月発行

 

遭難のうち、道迷いに絞った遭難事例など7件を収録

 

 

・荒川三山 雨水が流れている部分をルートと混同して突き進む→沢に降りる→滝を降りる→民間ヘリで発見

 

・常念岳(冬山登山) 降雪のなか強行出発→ルートを外れる→沢に降りる→自力で小屋に到達し別な登山者を通じて救助要請→ヘリで搬送。重度の凍傷で数本の指先切断の結果に。

 

・北岳 ルートの標識を思い込みで見間違えて沢へ降りた→沢を降り続ける→写真撮影のために沢を登ってきた人に遭遇して近くの詰め所まで移動→救助に来た職場山岳部のメンバーと自力下山

 

・上州武尊山・・・(友達の社員寮ベースに周辺の登山計画) ルートがわかりにくい場所で特に目印つけずにすすみ、下山時に迷う→迷っているうちに正規のルートを横断しているのに気づかずさらに迷う→山菜採りの男性に遭遇しクルマで友達が勤務するホテルまで送ってもらった。

 

・高沢山 父親と高校生の末娘ということでマスコミの餌食に・・・「あとちょっとだから」という気持ちが先行し、引き返しせずに先へ進む→木につけられたリボンを目印としたが登山道のリボンではないため結果道迷い→装備も登山というよりハイキング程度のもの→尾根へ出て携帯電話へ家族に連絡→翌日ヘリで救出。

 

・麻綿原高原 ハイキング月刊誌の購読者どうしのグループ(参加者はある程度は顔見知りが多くハイキング歴も多い)27人・・・分岐点で間違いに気づいたがすぐに集団に走らせず各々考えさせる遊び心を出し70分ロス→当初下山予定地までバスを回送できないことが発覚し下山場所を変更→分岐を誤方向へ進む(正規ルートより直進するほうが明瞭で石仏もおかれている)→平坦地でビバーク→連絡がないのを心配したバス運転手がグループの連絡先に相談のうえ警察へ連絡→大人数ということですぐさま救助活動開始→夜中も活動していた→明け方運転手に連絡をとり、救助関係者からも連絡を取り、近くにいた消防団員と合流(消防団員ですら下山するとき道を間違えた)→自力下山した→マスコミから罵声を浴びせられる

 

・秩父和名倉山 30代女性・・・二泊3日の予定が、電車の遅延で予定のバスに乗れなかったので1泊2日の強行軍に→沢に降りる→沢の最後は崖→携帯電話を紛失→尾根まで登り返してから秩父湖に自力下山→商店で電話を借りて自宅と勤務先、そして警察へ連絡。

 

 

救助費用

荒川三山・・・200万円以上請求され、200万円は加入していた旅行傷害保険でまかなえて残りを負担。

北岳・・・入院費ふくめて200万円弱の費用だが、保険未加入のため自分で負担

上州武尊・・・120万円の請求で全額山岳保険でまかなえた。なお、所属山岳会メンバーによる捜索費は別途負担。

高沢山・・・90万円弱

その他は行政ヘリや警察の救助隊のため、費用請求はなかった。

 

 

保険の重要性、装備の重要性、非常食の重要性。

ケースによっては、1日余裕があれば自力下山できているので、余裕を持った日程と周辺への連絡。

 

 

宇都宮市立東図書館所蔵の本だけど、全体的に痛みが見られる。

表紙・裏表紙にもシワ多いし。借りる人が多い証拠なのかな?

(借りたときも、予約待ちになって、さらに数件の予約入りだった)

もともと、この本がyahooのニュースで紹介されていたから、ドキュメント遭難シリーズを読みたくなったのだから、同じ気持ちの人もいたのだろう。