国家にとって、経済は生きるための「基本」です。欠かせないが、それ以上の意味はありません。それに対して、文化は「誇り」です。いくら経済大国になったとしても、文化のないところは軽視されます。お金を使って、何でも(文化も含めて)買うことができると思ったら、それは大間違いです。文化は買うものではなく、「築く」ものです。

研究も同様です。つまらない論文をいっぱい書くのは研究者として生きるための「基本」です。やらなくてはならないが、それ以上の意味はありません。「独創性」こそが研究者の「誇り」だと思います。誰もが思いついていないことを見つけて、そして、やって示すことが「独創性」です。独創的な成果は高く評価されます。独創性を追求しないで、論文を生むことばかり考えたら、研究は単に「仕事」になってしまいます。

お金を使って、高価な実験装置を買うことはできますが、独創性を買うことはできません。日々の勉強と思索から、新しい方向、新しい概念を見つけるための意欲と努力が必要だと思います。