三泊四日で実験系を組んでいて、やっとデータがとれるようになりました。疲れたので、実際にデータ取るのは来週にやります。実験系の損失もまだ測っていないのです。なるべく損失を小さくしたのですが、10dB以下は期待できないと思います...

ちなみに、我々が普段使っている損失の単位は「dB(decibel)」です。実験をやっていない方にとって、あまりなじみがないかもしれません。損失 [dB] = 10 log_10 (P_out/P_in) という式で計算できます。ただし、P_inは入力光のパワーで、P_outは出力光のパワーです。損失があって、P_out < P_inのとき、10log_10 (P_out/P_in) は必ず負になります。P_out > P_inなら、10log_10 (P_out/P_in) > 0、ゲインを表わすことになります。

実際に式を使って計算してみましょう。

10 log_10 (1/2) = -3 dB
10 log_10 (1/4) = -6 dB
10 log_10 (1/10) = -10 dB
10 log_10 (1/100) = -20 dB

10 log_10 (2) = 3 dB
10 log_10 (4) = 6 dB
10 log_10 (10) = 10 dB
10 log_10 (100) = 20 dB

どうしてこんな面倒な式を使って損失を定義しなければならないのでしょうか?実は、「便利」のためです。実験をやるときに、損失の正確値より、大体でいいので、-3dBというのは半分、-10dBというのは10分の1などを覚えていれば、計算は楽です。さらに、
10 log_10 (100...0 [0がN個のとき]) = (N x 10) dB
10 log_10 (1/100...0 [0がN個のとき]) = (-N x 10) dB
を覚えておくと、大変便利になります。

例えば、光部品Aの損失は90%で、光部品Bの損失は50%で、光部品Cの損失は75%である場合を考えましょう。光をA、B、Cを通したら、損失を受けた光のパワーはどのぐらいになりますか?
0.1 x 0.5 x 0.25 = 0.0125
答えは1.25%ですね。

dBの単位で計算すると、答えは
-10dB -3dB -6dB = -19 dB
大体1%であることがわかります。

掛け算する必要なく、足し算だけでできるのは大きなメリットです。もった複雑の場合を考えましょう。Aを2回、Bを1回、Cを4回を通したら、光のパワーはどのぐらい残るのですか?

掛け算は大変なので、dBを使って計算しましょう。
(-10dB x 2) + (-3dB x 1) + (-6dB x 4) = -47dB
答えは 2 x 10^-5ですね。-47dBとうのは-50dB+3dBです。-50dBは10^-5で、+3dBは2倍ですから、答えはすぐ出ますね。

さて、光ファイバの損失は4.5%/km、つまり、0.2dB/kmです。
光を100kmを飛ばしたら、光パワーはどのぐらい残りますか?
その5倍の距離(500km)を飛ばしたら、光パワーはどのぐらい残りますか?
すぐに答えを出せるのはうれしいですね。